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母親失格
第1章 母親失格
私には夫の気持ちは分からない。
夫も私の気持ちが分からないだろう。
生きてきた立場が違うから。
だから夫は私にも当然我儘が通ると思って、思い通りにならなければ私も殴る。
舅は流石に私にまでは手を出さないが、姑がやられているのは何度か目にした。
だが、姑は言う。
『仕方ないよ。我慢してあげて。ごめんね。我慢したらすぐに気が済む人たちだから。
仕方ないよね。ごめんね…』
逆に言えば、生きてきた立場が違うから。
私はいつも受け入れる側だったから。
慣れていたから。
だから、夫に惹かれてしまったのかも知れない。
言い方を変えると、同じ立場の人間同士は惹かれ合う事は出来ても、実際それは傷を舐め合っているだけで、愛し合うことは出来ないと私は思う。
だからといって、なんの感情もないかと聞かれたら、お互いにそんなことはないのかも知れないとも思う。
夫も私の気持ちが分からないだろう。
生きてきた立場が違うから。
だから夫は私にも当然我儘が通ると思って、思い通りにならなければ私も殴る。
舅は流石に私にまでは手を出さないが、姑がやられているのは何度か目にした。
だが、姑は言う。
『仕方ないよ。我慢してあげて。ごめんね。我慢したらすぐに気が済む人たちだから。
仕方ないよね。ごめんね…』
逆に言えば、生きてきた立場が違うから。
私はいつも受け入れる側だったから。
慣れていたから。
だから、夫に惹かれてしまったのかも知れない。
言い方を変えると、同じ立場の人間同士は惹かれ合う事は出来ても、実際それは傷を舐め合っているだけで、愛し合うことは出来ないと私は思う。
だからといって、なんの感情もないかと聞かれたら、お互いにそんなことはないのかも知れないとも思う。