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あなたがそれを望むなら
第1章 目覚めると…
自己嫌悪に陥りつつ、松野さんが作ってくれた料理を食べ終えようとした時だ。

「佐伯さん、この後どうします?」
「―――はっ!?」

松野さんの問いかけに俺は心臓が跳ね上がり変な声が出てしまった。

こ、この後っ!?
この後どうするって、何…?
まさか、この後何かの展開があるのだろうかっ!!

「こ、この後…っ!?」
「もう終電もないですし、タクシー呼びますか?」

え?タクシー?

「佐伯さんのご自宅ってどこですか?ここから結構離れてますか?」

あ、あぁ…、俺が家に帰る手段を考えてくれてるのか…。
つーか、もう終電もなくなってる時間なのか。
そんな時間まで松野さんの部屋で寝てたなんて、申し訳ない。
俺ってどんだけ溜まってんだか…。


「それとも、泊まって行きますか?」


は――――…?




「とととと泊まるって…!?」

は?いや、何言ってんのこの人…?
いくら会社の先輩だからって男に対して警戒心無さすぎじゃねぇっ!?

食われちまっても文句言えねぇぞっっ?

「だって、佐伯さんの家がどこかわかんないですけど、タクシー使ったら結構な額になるんじゃないですか?深夜料金もかかるし」
「あ、あぁ…」

今いる松野さんの部屋が二次会会場から近いなら、今いる地区は大体わかる。
そこから計算すると俺の自宅まで…、まぁ、それなりの出費にはなるな。

「それに、今日は週末でタクシーが捕まるかもわかんないですし」

い、いや…、だからって独身の女性の部屋に泊まるなんてあまりにも危険だ。
しかも、こんな無防備な天然エロテロリストと…。


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