この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あなたがそれを望むなら
第2章 失意の中で
同僚達が次々に帰っていくし、俺もそろそろ帰るか。
鞄の中に荷物を入れようと鞄の口を開けると

「あ…」

そこには、あの日松野さんに借りたベージュのマフラーが入っていた。

あ、松野さんに返そうと思ってたのに返し損ねてしまったマフラー…。
今日は自分でも驚くほどに松野さんを意識してしまい話しかける事すら躊躇っていた。
マフラーを返すタイミングすら掴めなかった。

マフラーを返すだけなら松野さんの机の上にでも置いておけばいいだけの話。
なのに、俺は何でここまで緊張してるんだ?

松野さんに近づくだけで、自分でも驚くほどに緊張してしまう。
目も合わせられないし普通に話しかけられない。

松野さんの姿を思い出すだけで、胸の奥がギュッと痛くなってしまう…。



とりあえず、俺も帰るか…。
マフラーは明日にでも返せばいい。

それに、あの日の夜は食事までご馳走になってる。
何も言わずに机にマフラーだけ置いておくなんてあまりにも失礼だ。
ちゃんとマフラーを手渡してあの日のお礼を言わないと。

…いや、お礼なら
どこか食事にでも誘ってみようかな?

一人暮らしだから節約してるとか言ってたけど、それなら高級焼き肉店とかお寿司とか。
イタリアンとかフレンチとか。

もし、俺が食事に誘ったら…、松野さんは喜んでくれるだろうか?
嫌がったりしないだろうか?

松野さんの事を想像しながら俺は部署を後にした。
階段を使い一階まで下りようとした。
どうせエレベーターは上司や先輩方に占領されてて使えないだろうし。

/57ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ