この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あなたがそれを望むなら
第3章 この手を取って



彼女は…、無防備過ぎる。
そんなんじゃ、いつ誰に襲われるかわかったもんじゃない。

俺の知らないところで、どんな男に付け入れられるかわかったもんじゃない。



―――――「きゃあぁぁっ!!」



背後から松野さんの肩を掴み、そのまま乱暴に床に押し倒した。
手に持っていたマフラーや俺の鞄さえもが玄関に散らばる。
突然倒れ込んで来て自分に覆い被さる俺に松野さんは驚いた表情だった。

「あ、あの…、大丈夫ですか?」

は…?この状況で、まさか俺が勝手に転んだとでも思ってるのか?
どこまで天然で鈍感なんだ…?

「佐伯さん?」
「今日、池尻と…」
「え?」

胸の奥が痛い。
俺の中の理性や道徳心なんて、とっくに焼け焦げて灰になってしまってる。

「池尻と何を話してたの?」
「え?あ…」

今日、俺が見た光景。
池尻と松野さんが楽しく談笑していた光景。
愛し合ってる恋人のような地獄絵図。

「な、何か急に呼び止められて…」
「それから?」
「今度、食事でも行こうって…」
「それで?」

俺の中の嫉妬心が燃え上がる。
松野さんの顔が恐怖に染まっていく。
自分を見下ろしながら怒りの表情を見せる俺が怖いのだろう。

松野さんに怖がられているはずなのに、俺の背筋がゾクゾクと総毛立つ。

「そ、それでって…?」
「行くの?池尻と食事に」
「あ、まぁ、機会と時間があれば…って、答えましたけど」

機会と時間があれば、池尻とデートに行くってことか。
まぁ、鈍感な松野さんの事だから、デートに誘われたなんて自覚はないんだろうけど。

「あの、佐伯さ…」




/57ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ