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幼稚園から始まって高校生になったなら。
第14章 少女の日
「透、こいつらが・・・!!」

「いまこいつさ、おならしたんだぜ?受けるだろ!?」

「面白ぇよな」

「別に面白くないけど」

「何言ってんだよ透!!」

「受けるじゃん!!」

「何やってるの!!あなたたちは」

 結局、騒ぎを聞きつけた担任教諭がやって来て二人を厳重に注意した事でこの騒動自体は収まったのだが。

 しかし少女のクセに勇敢な柚希が透の前になると途端に表情が緩むと言うかどこかホッとしたような顔をみせるのが実に印象的な光景だった、見る者から見れば彼女の本心がどこにあるのかが一目瞭然である。

「ねえねえ透。聞いてよ、今日ね、真奈がね。大変だったんだよ?」

「ねえ透。今日クレープ作ってあげるね」

「ねえ透。今度映画に行かない?スターウォーズが見たいな」

 と言う具合に毎日毎日本当に楽しくて仕方がない、と言った感じでこの幼馴染みの少年に接していたのだ。

「ねえ柚希」

「?」

「透の事が好きなの?」

「え・・・っ!?」

 小4に上がったある日、親友の小川真奈からの言葉に一瞬、柚希はビックリしたような顔を見せる。

 だけど。

「・・・う~ん。解んないよ」

 と、ついそう言ってごまかしてしまったものの、このとき柚希は自分の本心がどこにあるかを自覚した。どうして自分が透をあそこまで求めたのか、そして無条件に受け入れて来たのかも。
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