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メサイアの灯火
第8章 掛け算と冒険と
 メリーは勇敢な女の子です、そしてちょっとお転婆なんです(時々空回りしちゃいますけど)。

 でもとっても優しい娘なんですよ、だから大きくなると素敵なレディーに成長します。

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 メリアリアは頭の良い娘だった、そして中々に正義感の強い娘でもあった。

「お前ら3数えるまでに1~9までの数を足した答えを出してみろよ、そしたらこいつを許してやるから」

「45よ」

 あるとき。

 幼稚園のいじめっ子達に友達の女の子が虐められている場面に遭遇したメリアリアは蒼太と共に“止めなさいよ!!”と言って割って入り、代わりに口喧嘩を始めた。

 が、少し立った頃、頭の良かった相手の少年はしたり顔でそう言ってメリアリアに難題を吹っ掛けるが、それに対して彼女は殆ど反射的にそう答えて見事に友人を救うことに成功したのだ。

「は?嘘だろ!?」

「ちゃんと計算しなさいよ。じゃあね!!」

 そう言って友人の手を引き、悠々とその場を後にしたメリアリアだったが後で“どうやって計算したの?”と尋ねる蒼太にこっそりと種明かしをしてくれた。

「いい?1から4までの5から足りない数と6から9までの多い数の差は絶対数において一緒で相殺できるの。つまり5を9回足せば良いのよ」

 既に掛け算を知っていた彼女はだから、それも駆使して友人の救助に用いたのだがまだ幼いながらにメリアリアはこうした機転を利かせる事が出来る少女だったのだ。

 だけど。

 常識や限界と言ったモノはキチンと持ち合わせていた彼女も時々、その行動力と向こう気が行きすぎてしまう時があった、6歳の頃(年長組の時)に蒼太と二人で“日本アルプス”と呼ばれている山岳地帯に足を踏み入れてしまったのがそれだ。

 切っ掛けは他愛の無い、子供同士の遊びの延長線上に有るモノだった、ちょうど夏休みを利用して二家族揃って長野県白馬のペンションに遊びに来ていたメリアリアは蒼太を誘い、北に広がる山々の裾に冒険の(と言うよりはちょっとした探検の)旅に出る事にしたのだ。
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