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僕の彼女が堕ちるとき
第2章 賭けと代償
 少しばかり警戒しながら、僕は二次会の会場の大塚の部屋に入っていった。
「あれ、今来たの? 二次会ならついさっき終わっちゃったよ。」
 大塚は部屋に散らばった缶やらスナック菓子やらを片付けていたところだった。

「……あ、そうですか。ちょっとうたた寝してたんで、まだやってるなら飲もうかと思ったんですけど……そんじゃ、これで。」
 僕は、朱里が自分の部屋に戻っていたことに安堵し、踵を返して自分の部屋に戻ろうとしたが、いきなり僕の腕を大塚が捕まえた。

「まあ、待ちなよ。まだビールもチューハイも余ってるし、一杯くらい飲んでいけば?」
 そう言って、大塚は僕を誘ってきた。
 なんて間の悪い時にきてしまったんだ、と僕は自分の判断を激しく後悔したが、もう、後の祭りだった。
 
 自分から飲みにきたと言ってしまった手前、誘われてからやっぱり帰ります、とは言いにくい。

 仕方なく、僕は、じゃあ一杯だけ、と断りを入れて大塚の部屋に入っていった。

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