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僕の彼女が堕ちるとき
第2章 賭けと代償
「ええと、確か、立花くんだっけ? ビールでいい?」
「……あ、どうも。」
 僕は顔に最大限の愛想笑いを浮かべると、大塚から缶ビールを受け取った。

「さっき、みんなと話してたんだけどさ、君、西野さんと付き合ってるらしいね。いやあ、あんな可愛い彼女がいるとか、うらやましいわ、ホント。」
「はあ、それはどうも。」
 大塚が僕に缶を合わせてきて、僕は嫌々ながら応じた。正直に言えば、こんなチャラい男の口から、朱里のことが出てくること自体がいやだ。

「あ、でも、西野さん、今日もそうだけど、ゼミのみんなに君とのことをいじられるのが嫌みたいだよ。来るときもバスで隣あって座ってたんでしょ? そりゃいじられるよね。ま、彼氏として、そのあたりは、もう少し配慮してあげた方がいいんじゃない?」
 大塚がビールを空けながら、僕の顔を覗き込むようにして言ってきた。

 余計なお世話だ、と言いそうになって、僕は口をつぐんだ。
 もしかして、朱里はこの男の前で、僕に対する不満をダラダラと言ったのだろうか。
 それとも朱里が女の子たちの誰かに不平を漏らしたところを、この男が耳聡く聞いたのかもしれない。

 朱里をバスの隣の席に誘ったのは、確かに、僕の配慮が足りなかった。
 だけど、それならば、何故、朱里はそのことを直接、僕に言ってくれないのだろう。
 僕は朱里に会って、そう問いただしたい気持ちを、どうにか胸の奥に閉じ込めた。

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