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僕の彼女が堕ちるとき
第2章 賭けと代償
「……おいおい、本気でやる気かよ?」
「まあ、どこにでも、あんたみたいに口だけは達者って人はいますからね。人妻やらバックパッカーやらの武勇伝も実際はどこまで本当なんだか。就活でも、面接で話を盛りすぎる奴は、だいたいがあっさり落ちるもんですし。」

「言ってくれるねえ。後になって、死ぬほど後悔しても知らないぞ。」
「はあ? 口ほどにもないっていうのがばれて、後悔するのはそっちじゃないですか?」
「……ふうん、俺は君に手袋を投げられた、と思っていいんだな? そういうことなら、こっちも本気で口説きにいかせてもらうよ。じゃあ、ルールを決めようか。」

 そう言って、大塚が提案してきたのはおおよそ次のようなことだった。
 
 ・勝負は明日一日。
 ・明日中に大塚がマンションの自分の部屋に朱里を引っ張り込めば、大塚の勝ち。
 ・強引な手は使わない(力づくとか、酒を強要するとか)。
 ・明日一日、僕から朱里には直接・メール・電話等々、一切連絡しない。
 ・朱里から僕に連絡があった場合でも、この勝負のことは一切、彼女に漏らさない。
 ・大塚から僕へは、定期的に電話で連絡を入れて状況を報告する。
 ・僕から大塚に連絡を入れるのは自由。

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