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僕の彼女が堕ちるとき
第3章 サイは投げられた
 だが、大塚は自分のPCの画面をプロジェクタに写すと、淀みなく説明を始めた。

「それでは、わたしの卒論『ベンチャー企業の成長戦略に関する一考察』について、報告させていただきます。」
 大塚の資料の投影が始まり、僕らゼミ生と先生は、驚愕することになった。

 大塚の報告は想像以上にまともだったのだ。
 いや、まともどころではない。概要資料だけ見てもえらく水準が高い。
 報告の中盤には、調査先の企業の英文のコメントなども挟まれていて、僕には意味すらよく分からない。

「……今回調査した国内外の5企業の事例を見ると、ベンチャー企業の成長には、コアになる技術が最低1つは必要と言えます。また、銀行の融資を受けるうえで、財務が健全であること、新規技術の開発に回すための資金と人材リソースが確保できていることも重要な要素になると思われます。」
 立て板に水、という感じで大塚が投影資料を説明していく。
 
 そして僕たちがあっけにとられている中で大塚の報告が終わり、質疑の時間に入った。
 最初に口を開いたのは先生だった。
「……ええと、非常によく調べてあると思う。しかし、事例に出てくる企業の経営データはどうやって入手したのかな?」
「あー、実は、父親が会社をやってまして。付き合いのある会社に頼んで1期から5期の財務諸表を出してもらったんです。」

「ほう、海外の企業もかね?」
「ええ、財務諸表は送ってもらいましたが、細かいところはヒアリングに行きました。」
「なるほど、まあ、君はバイリンガルだから英語には通じているだろうが……なんにせよ、よくこれだけ調べたものだ。私は君をだらしない学生だと思っていたが、見直したよ。」
「いやあ、どうも、ありがとうございます。」

 先生の言葉に、大塚は満足げに席に戻った。

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