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僕の彼女が堕ちるとき
第3章 サイは投げられた
今日の昼食後は特に予定がなく、各自解散という流れになっていた。
バスで駅に戻ってそのまま帰ってもいいし、どこかへ遊びに行ってもいいのだ。
昨夜、大塚と決めたルールでは、僕は朱里に対して連絡できないことになっていたから、僕としては、何も手が打てない状況だった。
後はもう、朱里を信じるしかない。
僕は自分にそう言い聞かせつつ、駅に行くバスを待っていた。
だが、僕と同様に駅に向かうゼミ仲間の行列には、朱里も大塚の姿もない。
不安と焦慮が絶え間なく波のように押し寄せて、僕の心を削り取っていくようだった。
そして、僕のスマホが震え、メールが着信した。
僕は緊張でスマホを取り落としそうになりながら、メールを開く。
メールを送ってきたのは朱里だった。
『せっかくの箱根だし、ゼミの女子組で温泉行ってきます。帰ったら電話するね』
メールの文面を見て、僕は思わず安堵した。
女子組で行動しているなら、もう大塚に出る幕はない。ざまあみろ、と僕は心で快哉を叫んだ。
僕は晴れやかな気分で、やってきたバスに乗り込むと、帰りの駅へと向かった。
僕を乗せたバスがつづら折りになった山道を降りて、駅に到着した。
僕は駅でICカードに5000円をチャージして、そのまま出発待ちの急行電車に乗り込む。朱里が女子組で行動していると分かった以上、もう心配は無用だし、ここに長居する必要もない。
家に帰って、朱里の電話を待てばいいだけだ。
もしかしたら、僕が発車を待っている間に、何もできなかった大塚が、途方に暮れて駅にやってくるのではないかと思っていたが、さすがにそれはなかった。
ざまあみろ、お前なんかに擦り寄ってくるのは、貞操観念のイカれたビッチだけだ、と言ってやれるところだったのに。
そして、安堵と同時に、急な眠気が僕を襲ってきた。
僕は動き始めた電車の揺れを心地よく感じながら、手すりに顔を寄せて、うつらうつらし始めていた。
バスで駅に戻ってそのまま帰ってもいいし、どこかへ遊びに行ってもいいのだ。
昨夜、大塚と決めたルールでは、僕は朱里に対して連絡できないことになっていたから、僕としては、何も手が打てない状況だった。
後はもう、朱里を信じるしかない。
僕は自分にそう言い聞かせつつ、駅に行くバスを待っていた。
だが、僕と同様に駅に向かうゼミ仲間の行列には、朱里も大塚の姿もない。
不安と焦慮が絶え間なく波のように押し寄せて、僕の心を削り取っていくようだった。
そして、僕のスマホが震え、メールが着信した。
僕は緊張でスマホを取り落としそうになりながら、メールを開く。
メールを送ってきたのは朱里だった。
『せっかくの箱根だし、ゼミの女子組で温泉行ってきます。帰ったら電話するね』
メールの文面を見て、僕は思わず安堵した。
女子組で行動しているなら、もう大塚に出る幕はない。ざまあみろ、と僕は心で快哉を叫んだ。
僕は晴れやかな気分で、やってきたバスに乗り込むと、帰りの駅へと向かった。
僕を乗せたバスがつづら折りになった山道を降りて、駅に到着した。
僕は駅でICカードに5000円をチャージして、そのまま出発待ちの急行電車に乗り込む。朱里が女子組で行動していると分かった以上、もう心配は無用だし、ここに長居する必要もない。
家に帰って、朱里の電話を待てばいいだけだ。
もしかしたら、僕が発車を待っている間に、何もできなかった大塚が、途方に暮れて駅にやってくるのではないかと思っていたが、さすがにそれはなかった。
ざまあみろ、お前なんかに擦り寄ってくるのは、貞操観念のイカれたビッチだけだ、と言ってやれるところだったのに。
そして、安堵と同時に、急な眠気が僕を襲ってきた。
僕は動き始めた電車の揺れを心地よく感じながら、手すりに顔を寄せて、うつらうつらし始めていた。