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僕の彼女が堕ちるとき
第4章 苦すぎたコーヒー
 そして、大塚の電話にかぶさるように、今度は朱里からメールが入ってきた。
「温泉めっちゃ気持ちよかった♨ これから、都内でゼミ女子会の続き、行ってきます♪ 帰ったら電話するね。」
 僕はメールに「了解」とだけ返信して、再び頭を抱え込んだ。

 本当は、すぐにでも朱里に電話で折り返して、問い詰めたかった。
 さっきから嘘ばかりつきやがって、何が女子会だ、と何もかも暴露したうえで問い詰めたかった。
 
 だが、僕はどうにかその衝動を押しとどめた。
 僕はまだ、朱里を信じたかったのだ。
 朱里にすれば、女の子たちに誘われれば断りにくいし、かといって、僕に本当のことを知らせれば止められるだろうし、と考えて、僕には余計な疑念を抱かれないよう、あえて知らせないことにしたのだろう。
 そういう朱里の気持ちはわかる。
 
 それに、そもそも大塚が朱里に誘いをかけているのは、僕が些細な嫉妬からくだらない賭けを始めてしまったからで、その点について、そもそもの原因は僕なのだ。
 バカな自分自身を恨むしかない。

 僕は自分にそう言い聞かせると、あらゆるものを殴りつけたい衝動から逃れるように、喫茶店を出て、自分のアパートに向かった。

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