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僕の彼女が堕ちるとき
第5章 揺れる想い
僕はエレベータで7階まで上がり、合鍵で大塚の部屋に入った。
大塚の部屋は間取りが3つもある贅沢な作りだったが、どの部屋も、あんまり生活感がある感じがなくて、目を引くのは、熱帯魚の泳ぐ大きな水槽と、明らかに一人で寝るには広すぎるキングサイズのベッドぐらいだった。
そして、その無駄にでかいベッドと向かいあう形で大塚の言ったクロゼットがあった。
僕は大塚に言われた通り、クロゼットの中に入って、視界を確かめてみた。
確かに、クロゼットのスリットからは、ベッドを中心にこの部屋のすべてが見渡せる。
だが、もし、あのベッドの上で、大塚と朱里が……
僕は必死に首を振って、その妄想を振り払おうとした。
そのとき、また、僕のポケットのスマホが震えた。
大塚ではなく、朱里からのメールだ。
「ごめん! 昨日から充電できてなくて、スマホの電池切れそう! しばらく電源切るね。」
僕は「了解」とだけ返信すると、頭を抱えた。
何だってこんな時に!
とうとう、これで朱里に電話して全てを話すという手は使えなくなってしまった。
大塚の部屋は間取りが3つもある贅沢な作りだったが、どの部屋も、あんまり生活感がある感じがなくて、目を引くのは、熱帯魚の泳ぐ大きな水槽と、明らかに一人で寝るには広すぎるキングサイズのベッドぐらいだった。
そして、その無駄にでかいベッドと向かいあう形で大塚の言ったクロゼットがあった。
僕は大塚に言われた通り、クロゼットの中に入って、視界を確かめてみた。
確かに、クロゼットのスリットからは、ベッドを中心にこの部屋のすべてが見渡せる。
だが、もし、あのベッドの上で、大塚と朱里が……
僕は必死に首を振って、その妄想を振り払おうとした。
そのとき、また、僕のポケットのスマホが震えた。
大塚ではなく、朱里からのメールだ。
「ごめん! 昨日から充電できてなくて、スマホの電池切れそう! しばらく電源切るね。」
僕は「了解」とだけ返信すると、頭を抱えた。
何だってこんな時に!
とうとう、これで朱里に電話して全てを話すという手は使えなくなってしまった。