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こいのうた。
第16章 仄香る
学校についてからも、先生の話を上の空で聞いていた。

途中でケータイのバイブが鳴り、慌てて取り出すと、一華ではなく大丞からの着信だった。

胸騒ぎがする。

一華の身に何か起きたのでは、という不安と
大丞と何かあったのでは、という疑心。


電話に出られないため、メールで返信する。

〈何? いま出れないんだけど〉

〈一華ちゃん、うちに来てるよ〉

〈なんで?〉

〈京丞に話があるって〉

〈メールしたけど返事こない〉

〈今寝てる〉


大丞とのやり取りで、大方の予想がついた。
京丞は、悲しさと悔しさでいっぱいになる。

離れている短い間に、何が起きたのか、思いを巡らせる。

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