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こいのうた。
第16章 仄香る
大丞の身体は正直で、すぐに反応してしまった。

出ていこうとするのに、足が動かない。

見てはいけないという思いと、見ていたいという思いの狭間で揺れる。


一華は、朦朧とする中で、大丞がまだ居ることを確認した。

「だ…大丞くん…」

その声で、京丞も大丞のほうを横目で見る。

「出てけよ」

冷たい一声で大丞はハッと我に返り、ドアの隙間から消えていく。



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