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カゴノトリ
第2章 部屋の中

この家に来て、二週間経って、剛三は美保の身体を求めて来た。
求められたが、美保は、そんな気になれなかった。
美保はその意思を剛三に伝えた。
男女の交わりは出来ないが、その代わり、剛三の身の回りの世話は、誠心誠意努めさせていただきます、そう伝えた。
その通り、美保は剛三が自分の部屋に入るまでは、剛三に尽くした。
しかし、一緒の寝室は、かたくなに断った。
剛三は、日に日に苛立ちを見せ始めた。
ある日、剛三は言った。
「俺はまだ、お前の父親の負債を払い続けているんだぞ」
そして訊ねた。
「お前は、それにどう報いるのだ」
美保は返す言葉がなかった。
やはり、父の死後、自分たちを助けてくれた剛三に、報いなければならないと思った。
美保は決心した。
その日の夜、美保は剛三に身を委ねることにした。
それで剛三が満足するならと。
美保は、初めて入ったこの寝室のベッドの上で、自分の顔を手の平で覆い、横たわった。
求められたが、美保は、そんな気になれなかった。
美保はその意思を剛三に伝えた。
男女の交わりは出来ないが、その代わり、剛三の身の回りの世話は、誠心誠意努めさせていただきます、そう伝えた。
その通り、美保は剛三が自分の部屋に入るまでは、剛三に尽くした。
しかし、一緒の寝室は、かたくなに断った。
剛三は、日に日に苛立ちを見せ始めた。
ある日、剛三は言った。
「俺はまだ、お前の父親の負債を払い続けているんだぞ」
そして訊ねた。
「お前は、それにどう報いるのだ」
美保は返す言葉がなかった。
やはり、父の死後、自分たちを助けてくれた剛三に、報いなければならないと思った。
美保は決心した。
その日の夜、美保は剛三に身を委ねることにした。
それで剛三が満足するならと。
美保は、初めて入ったこの寝室のベッドの上で、自分の顔を手の平で覆い、横たわった。

