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生け贄企業
第1章 生け贄企業
「ふざけんなよ!!なんで勝手に決めるのだよ!!」

龍磨に怒鳴られた孫市は、泣きそうな声で言うた。

「そんなに怒らんでもえかろが…せっかく会社の人が明日から来てくださいと言うているのだよ…」
「ふざけんなよクソオヤジ!!」

孫市に怒鳴りつけている龍磨に対して、佐智江はあつかましい声で言うた。

「龍磨!!会社の人が明日から来てくださいと言うているのよ!!」
「なんでショッケンにシューショクせないかんのや!!」
「会社の人は正社員で雇いますと言うているのよ!!お願いしますと言えばいいだけだからお願いしてよ!!」

龍磨と孫市夫婦は、ショッケンに就職するしないをめぐって怒鳴り合いの大ゲンカを起こしていた。

臨子は、にこやかな声で『明日から義弟を働かせてください。』と人事担当者の男性にお願いした。

人事担当者の男性は『それでは、工場長さんにお伝えしておきます。』とやさしい声で答えた。

『お願いします』とひとこと言えば就職できる…

あまりにも、ケーソツすぎる…

そんなんで、龍磨は幸せになれるのか?

孫市夫婦は、龍磨が働かないと自分たちの老後が奪われると思っている。

自分たちの老後が奪われるから、龍磨をぺちゃんこに押さえつけるだけ押さえつけて言うことを聞かせるしかない…

はたして、それでいいのだろうか?

臨子が人事担当者の男性に『お願いします』と言うたので、龍磨は翌日からショッケンの工場へ行くことが決まった。

『ショッケンの工場は、正社員で終身雇用なんだよ』
『社内恋愛推進会社よ』
『お給料は、前よりもよくなるのよ』
『社会保険や福利厚生が充実しているのよ』
『近所の家の息子さんは、本当に社内恋愛でお嫁さん見つけたのよ』
『工場の従業員さんたちは、みんなやさしい人たちばかりよ』
『ショッケン以外に仕事があるのだったら言いなさいよ』

孫市夫婦は、龍磨にそのように言うてから『ショッケンやめられんやめられん…』と連呼していた。

龍磨は、孫市夫婦の言う言葉が気に入らないので、ため込んでいた不満が爆発しそうになっていた。

龍磨は、最初の日はどうにかがんばって出勤した。

2日目の朝、臨子に『行ってくる』と言うて家から出たあと、工場へ行かずに別の場所へ行ってしまった。

そして、そのまま帰らなくなった。
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