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スカーレット オーク
第23章 23 陶芸教室

「わたしからー」
姉のほうが先になった。
ロクロは初めてらしく、濡れてどろっとした粘土を触って、「うわー。ヌラヌラだあー」と、叫んだ。
少しだけ自由に粘土の感覚を味あわせてから、子供の手を軽く支えて形を作り始めていく。
「うわー。穴が開いたー」
「この親指を外に広げていくよ」
一つ一つの動作が子供たちには新鮮らしく、何かすれば形が変わることへ目を輝かせている。
上へ上へと粘土を伸ばす。
緋紗は子供にばれないように力を入れて粘土を引き上げてやると、自分の力でコップが大きくなったと思い喜ぶのだ。
「すごい大きいのができたよー」
満足げに姉は椅子から降りた。
コップを粘土の塊から木綿の細紐で切り取って板の上に置く。
続いて妹だ。
「お姉ちゃんよりおっきいの作る!」
負けん気が強そうな妹だ。
そんな妹の性格をよくわかっている姉は、「はいはい。頑張って」と、軽くいなした。
妹も真剣で必要以上に力んでいるので「そんなに強く持たなくても大丈夫だよ。ロクロは回ってるからあんまり力が要らないんだよ」と、優しく触らせてみる。
さっきと同じようにロクロを回すと、なんとか姉のコップより大きく作れたようで満足げだ。
また細紐で切って並べておいてやると一センチ程度だが妹のほうが高いので、手びねりをしている両親に自慢しに行った。
姉のほうが先になった。
ロクロは初めてらしく、濡れてどろっとした粘土を触って、「うわー。ヌラヌラだあー」と、叫んだ。
少しだけ自由に粘土の感覚を味あわせてから、子供の手を軽く支えて形を作り始めていく。
「うわー。穴が開いたー」
「この親指を外に広げていくよ」
一つ一つの動作が子供たちには新鮮らしく、何かすれば形が変わることへ目を輝かせている。
上へ上へと粘土を伸ばす。
緋紗は子供にばれないように力を入れて粘土を引き上げてやると、自分の力でコップが大きくなったと思い喜ぶのだ。
「すごい大きいのができたよー」
満足げに姉は椅子から降りた。
コップを粘土の塊から木綿の細紐で切り取って板の上に置く。
続いて妹だ。
「お姉ちゃんよりおっきいの作る!」
負けん気が強そうな妹だ。
そんな妹の性格をよくわかっている姉は、「はいはい。頑張って」と、軽くいなした。
妹も真剣で必要以上に力んでいるので「そんなに強く持たなくても大丈夫だよ。ロクロは回ってるからあんまり力が要らないんだよ」と、優しく触らせてみる。
さっきと同じようにロクロを回すと、なんとか姉のコップより大きく作れたようで満足げだ。
また細紐で切って並べておいてやると一センチ程度だが妹のほうが高いので、手びねりをしている両親に自慢しに行った。

