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スカーレット オーク
第28章 28 年始

「おおー。上手いなあー」
照れながら緋紗は「ありがとうございます」と、言いながら皿をひき続けた。
「一応四十枚作っておきますね。たまに底が締まってなくて切れることがあるので」
「そうか、そうか。そういうものなんだなあ」
和夫は感心しながらロクロを見ている。
「また機会があったら作ってくれないかなあ。色々さあ。また来年も直樹とくるだろ?」
――来年……。
少し返答に詰まったが、「そうですね。また来れたら来たいと思います」と、答えた。――いつまで続くかちょっとわからないな……。
なんとなく緋紗の不安を察したのか和夫は続ける。
「あいつ、いつも仏頂面で素っ気ないけどいい奴だよ。緋紗ちゃんのこともすごく好きみたいだし、仲良くしてやってくれよな」
褒めてるのかけなしてるのかよくわからない言い様だったが、きっと和夫は和夫なりに直樹を身内のように心配していたりするのだろう。
緋紗はにっこりして頷いた。――すごく好き……か。
「じゃ、キリが付いたらお昼にしようよ。直樹にも声かけてくれ」
和夫の人柄の温かさに緋紗の気持ちも暖かくなる。
しかし言葉を考え過ぎないようにして緋紗は四十枚挽ききって片付け始めた。
照れながら緋紗は「ありがとうございます」と、言いながら皿をひき続けた。
「一応四十枚作っておきますね。たまに底が締まってなくて切れることがあるので」
「そうか、そうか。そういうものなんだなあ」
和夫は感心しながらロクロを見ている。
「また機会があったら作ってくれないかなあ。色々さあ。また来年も直樹とくるだろ?」
――来年……。
少し返答に詰まったが、「そうですね。また来れたら来たいと思います」と、答えた。――いつまで続くかちょっとわからないな……。
なんとなく緋紗の不安を察したのか和夫は続ける。
「あいつ、いつも仏頂面で素っ気ないけどいい奴だよ。緋紗ちゃんのこともすごく好きみたいだし、仲良くしてやってくれよな」
褒めてるのかけなしてるのかよくわからない言い様だったが、きっと和夫は和夫なりに直樹を身内のように心配していたりするのだろう。
緋紗はにっこりして頷いた。――すごく好き……か。
「じゃ、キリが付いたらお昼にしようよ。直樹にも声かけてくれ」
和夫の人柄の温かさに緋紗の気持ちも暖かくなる。
しかし言葉を考え過ぎないようにして緋紗は四十枚挽ききって片付け始めた。

