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スカーレット オーク
第57章 57 滝と女豹
直樹がぐったりしている。
「どうしたんですか?」
呼び掛けたが返事をしない。
「直樹さん?直樹さん!」
緋紗が頬をたたく。――痛いな。
緋紗は四つん這いになり、必死になって肩を揺らす。――ちょっと女豹っぽいか。
直樹は息を止めた。
「息してない!」
緋紗は慌てて人工呼吸を始める。――鼻ふさがないと。
直樹はそう言いそうになるのを堪えた。――そろそろやめないとまずいかな。
緋紗が息を吹き込んできたときに直樹は舌を差し入れた。
「きゃっ」
緋紗は驚いて顔をひっこめた。
「気づいたんですか」
緋紗がホッとした顔を見せる。
「うん。ありがとう。助かったよ」
「良かった……」
力が抜けた緋紗は真っ青な顔で足をガクガクと震わせている。――やばいな。相当本気にしたな。
このまま黙っていようか悩んだが正直に演技だったことを話すことにした。
「どうしたんですか?」
呼び掛けたが返事をしない。
「直樹さん?直樹さん!」
緋紗が頬をたたく。――痛いな。
緋紗は四つん這いになり、必死になって肩を揺らす。――ちょっと女豹っぽいか。
直樹は息を止めた。
「息してない!」
緋紗は慌てて人工呼吸を始める。――鼻ふさがないと。
直樹はそう言いそうになるのを堪えた。――そろそろやめないとまずいかな。
緋紗が息を吹き込んできたときに直樹は舌を差し入れた。
「きゃっ」
緋紗は驚いて顔をひっこめた。
「気づいたんですか」
緋紗がホッとした顔を見せる。
「うん。ありがとう。助かったよ」
「良かった……」
力が抜けた緋紗は真っ青な顔で足をガクガクと震わせている。――やばいな。相当本気にしたな。
このまま黙っていようか悩んだが正直に演技だったことを話すことにした。