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スカーレット オーク
第6章 6 大友家
 食事もほぼ終わりカチャカチャと慶子と早苗が片付け始めると、颯介は聖乃の相手をする。
直樹も食器を下げようと席を立つが、「いいわよ。飲んでてー」と姐御肌な早苗がそういうので直樹は従った。
座って飲んでいると颯介が再び車の中での会話を持ち出す。

「で、どうだったんだよ」

 直樹とは違って目じりの下がった柔らかい目をキラキラさせて聞いてくる。――またか。最近飲むとしつこいよなあ。

 簡単に引き下がりそうにないので台所をちらっと見て少し話した。

「バーで飲んでたら隣に女の子が座ってね」
「おお!ベタな出会いだな!」

 ――ほっとけよ。

「それでそれで?」

 ――野次馬だな。

 苦笑いしていると早苗がやってきた。

「あら、楽しそうじゃない。仲間に入れてよ」

 ――義姉さんまで混じるのかよ。

「聖乃はばあばがお風呂に入れてくれるってー」

 毎週、慶子は聖乃との入浴を楽しみにしている。

「ささ、きよちゃん『ばあば』とお風呂いきましょうー」
「ばあーあ」

 聖乃は嬉しそうに抱っこされて風呂場へ向かった。
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