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旧公爵令嬢 漆原ノア〜恥辱の3日間
第40章 3日目(11)
「や……やっとお出ましになりましたわね。孫野健一……わ……私や木崎にこんな所業をしたことを赦しませんわ!!」

ノアはそう言って、孫野健一を睨みつけた。
「ヤレヤレ……このアマはどこまでも、勘違いしているみたいだな。おい!! 言ったよな……ちゃんと調教しろって……これりゃあ全然、調教出来てねえぞ。おい!! お前ら……」

「す……すいません。屋敷で教え込んだはずなのですが……」
ガッチリした男が、そう言って孫野健一に弁明した。

「孫野様……すいません。この女はいつもこうやって思い
出したかのように、楯突いて……」

「言い訳なんか誰も聞いてねえんだよ!! おい!! お前らわかってんのかよ」

小太りの男が、ガッチリした男の補足をするように話している途中で、孫野健一はキレた。
ノアは、その様子をただジーっと見守っていた。

「お前らが、役立たずなのはわかった。だったらもっと役にたつ奴を連れて来るか……おい!! あいつ連れて来いよ」
そう言った、孫野健一の言葉に、3人の男たちはお互いの顔を見合わせた。

「誰でもいい……さっさと連れて来い!!」
ガッチリした男が、その言葉を受けて部屋を出ていった。

「さて……アマ……あんたはさっき、自分だけじゃなくて木崎にこんな所業をしてって言ったよな……」

「言いましたわ」
「じゃあ……なおさらわからないのは可笑しいな……自分の立場っていうのを……」

そう言われたノアは、木崎を連れてくることを確信した。
「き……木崎が……木崎が来るのですね。木崎は無事ですか?」

「お嬢様……あんた同じこと何度も聞くんじゃねえよ!! あんたの予想通りその大切な使用人は、いまからあいつが連れてくるんだから、その目で確認しろよ」

小太りの男がそう言ったのを聞いて、ノアは孫野健一を睨みつけた。
あんたこそ、躾がなってないという気持ちを込めて……。
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