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Backside storys
第1章 小鳥遊 真紀
9月いっぱいでひとり営業部の男の子が辞めることになって、後任には本社から人が異動してくるらしい、と聞かされる。
けど、大阪にある本社の人員も、今自分が持ってる取り引き先を渡す関係上、辞める本人がおる9月中に神戸に来るのは難しい、ということで、辞める彼の持ってる得意先は一旦私が引き継ぎ、人員が異動して来次第、私から引き継ぐことが決まる。
だから、盆休み明けからは仕事が忙しなって、帰る時間もまちまちになり、あんまり彼と会う時間が取れへんくなった。
元々彼には門限がある。それがネックで。早く結婚できたら、少なくとも一緒に住めたら、もう犬の散歩に振り回されることもないのにな、なんて思いながら、彼は働いても働いても金も貯められん今の身分で結婚なんて考えられん、と消極的で、それもそうか、とも思うし。
私やって貯金も稼ぎもないわけやないけど、とうに30も越して、夢見る彼との結婚生活に、自分が大黒柱として彼を養っていく、というシナリオなら、子供は諦めなあかんよなぁ…ブランク空けるわけにいかんし なんて思ったり。
…まぁ、元々どうしても子供が欲しいタチでもないし…運良く授かれるとも限らんしな…
なんて考えてるうちに、日は過ぎて、退職するコはいなくなり、大阪から人員が補充されてきた。
けど、大阪にある本社の人員も、今自分が持ってる取り引き先を渡す関係上、辞める本人がおる9月中に神戸に来るのは難しい、ということで、辞める彼の持ってる得意先は一旦私が引き継ぎ、人員が異動して来次第、私から引き継ぐことが決まる。
だから、盆休み明けからは仕事が忙しなって、帰る時間もまちまちになり、あんまり彼と会う時間が取れへんくなった。
元々彼には門限がある。それがネックで。早く結婚できたら、少なくとも一緒に住めたら、もう犬の散歩に振り回されることもないのにな、なんて思いながら、彼は働いても働いても金も貯められん今の身分で結婚なんて考えられん、と消極的で、それもそうか、とも思うし。
私やって貯金も稼ぎもないわけやないけど、とうに30も越して、夢見る彼との結婚生活に、自分が大黒柱として彼を養っていく、というシナリオなら、子供は諦めなあかんよなぁ…ブランク空けるわけにいかんし なんて思ったり。
…まぁ、元々どうしても子供が欲しいタチでもないし…運良く授かれるとも限らんしな…
なんて考えてるうちに、日は過ぎて、退職するコはいなくなり、大阪から人員が補充されてきた。