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Backside storys
第1章 小鳥遊 真紀
マンションの前まで走って、ずぶ濡れになったけど、エントランスで待ってて貰う。急いで荷物を置いて、タオルと傘を持って降りた。
「タオルどうぞ。風邪ひかんといいけど…」
「いえ!助かります!」
タオルで髪とスーツを拭き、ちょっと考えてから
「タオル…このまま借りても大丈夫ですか…?洗って返しますんで…」
「構いませんけど…」
「ありがとう。ホンマに助かりました。じゃ、これで!」
その人は爽やかな笑顔を残して雨の中、傘をさして歩いて行った。
2、3日して、家に帰ると、下の集合ポストの前に、透明の袋に入った私のタオルがぶら下がってて。親切な4階の方へ。と書かれたメモが一緒に入ってた…あぁ、タオル、どうやって返してくれるんやろうと思いながら、別に1枚くらいあげてもいいか、と思ってたんやけど…エレベーターで4階に上がったのは見てたけど、名前も部屋番号も教えてないしな…4階の住人やってことはわかった、ってことか…
郵便物と一緒にタオルを回収し、部屋に上がる。
洗濯済みのタオルを仕舞おうとして袋から出すと、ひらりと紙が落ちた。
「タオルどうぞ。風邪ひかんといいけど…」
「いえ!助かります!」
タオルで髪とスーツを拭き、ちょっと考えてから
「タオル…このまま借りても大丈夫ですか…?洗って返しますんで…」
「構いませんけど…」
「ありがとう。ホンマに助かりました。じゃ、これで!」
その人は爽やかな笑顔を残して雨の中、傘をさして歩いて行った。
2、3日して、家に帰ると、下の集合ポストの前に、透明の袋に入った私のタオルがぶら下がってて。親切な4階の方へ。と書かれたメモが一緒に入ってた…あぁ、タオル、どうやって返してくれるんやろうと思いながら、別に1枚くらいあげてもいいか、と思ってたんやけど…エレベーターで4階に上がったのは見てたけど、名前も部屋番号も教えてないしな…4階の住人やってことはわかった、ってことか…
郵便物と一緒にタオルを回収し、部屋に上がる。
洗濯済みのタオルを仕舞おうとして袋から出すと、ひらりと紙が落ちた。