この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Backside storys
第3章 龍沢 玲司
蔵人になりたい、と思ったのは、中学生くらいの時か。
見学以来、自分なりに調べて、蔵元に就職するのが一番かな、と思って、爺さんに相談した。
自分は吞んだこともないのに、いきなり酒を作りたい、と言い出した俺に、本気か?と爺さんは首を傾げた。

「爺さんが、いっつも旨そうに呑んでるから、きっと旨いモンなんだろうと思って。自分の作ったモノで、ヒトが笑顔になるの、見てみたいな、って思うんだけど…それってそんなおかしいことかな…」

爺さんはいいや、と首を振って、いい夢だ、と笑った。

「爺さんが生きてるうちに、呑んだことないくらい美味いヤツ持ってきてやるよ。」

「若造が!ワシはあと30年は生きるからな!しっかり一人前になって美味い酒下げて帰って来い!」

俺は地元の高校を卒業し、新潟の蔵元に就職することになった。

新潟に行く、と言ったら、初めて爺さんは怪訝な顔をして。
灘じゃないんか…と呟いた。新潟か…遠いな…と。

灘が、ダメだったわけじゃない。蔵元は灘だけでなく、県内にいくつもあったし、京都とか、比較的近い近県にもあった。ただ、近いと里心がついて、帰りたい、ってなるんじゃないか、と思って、物理的に距離を置こう、と思ったのと、幾つか話を聞いた中で、昔ながらの製法に拘ってる姿勢がカッコいい、と思って、間宮酒造にお世話になることを決めた。
/99ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ