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Backside storys
第3章 龍沢 玲司
カーテンの隙間から差し込む光に、うっすらと目を開ける。
腕の中にいたはずの涼香ちゃんがいない…あれ?
「ん……何かいい匂いがする…」
肘で身体を支えて少し上体を起こし、見上げた先に涼香ちゃんがいた。もうしっかり服も着て、菜箸を持ってる。そして味噌汁の匂い…
「え?もしかして朝飯作ってくれたの?」
涼香ちゃんの返事を待たず、炊飯器の炊き上がりの音が鳴った。
「朝ごはん、ちょうど出来たところだから、座卓出して。」
慌てて布団から抜け出し、パンツだけ履いて、布団を軽く畳んで押入れに押し込んだ。立て掛けて壁際に寄せてあった座卓を戻し、Tシャツと部屋着のスウェットを着込む。
涼香ちゃんは炊き立ての飯と湯気の立つ味噌汁を座卓に並べてくれる。
卵焼き、きゅうりの浅漬け、そして…納豆!
「…なんか…目が覚めたら朝飯出来てるとか、めっちゃくちゃ幸せなんだけど…」
「今までの彼女はしてくれなかったの?」
「この部屋に泊めたの涼香ちゃんが初めてだよ。だいたい女の子の部屋かホテルしか行かなかったから。」
「ホテルは兎も角彼女の部屋なら朝ごはんくらい出してくれるでしょ?」
「パン食ってるコが多くてね。有り難く頂くけどさ。やっぱ朝は米食わないと食った気がしなくて。」
「ご飯に味噌汁、これぞ日本の食卓、よね。」
「それ‼︎」
思わず指を刺してしまった。
腕の中にいたはずの涼香ちゃんがいない…あれ?
「ん……何かいい匂いがする…」
肘で身体を支えて少し上体を起こし、見上げた先に涼香ちゃんがいた。もうしっかり服も着て、菜箸を持ってる。そして味噌汁の匂い…
「え?もしかして朝飯作ってくれたの?」
涼香ちゃんの返事を待たず、炊飯器の炊き上がりの音が鳴った。
「朝ごはん、ちょうど出来たところだから、座卓出して。」
慌てて布団から抜け出し、パンツだけ履いて、布団を軽く畳んで押入れに押し込んだ。立て掛けて壁際に寄せてあった座卓を戻し、Tシャツと部屋着のスウェットを着込む。
涼香ちゃんは炊き立ての飯と湯気の立つ味噌汁を座卓に並べてくれる。
卵焼き、きゅうりの浅漬け、そして…納豆!
「…なんか…目が覚めたら朝飯出来てるとか、めっちゃくちゃ幸せなんだけど…」
「今までの彼女はしてくれなかったの?」
「この部屋に泊めたの涼香ちゃんが初めてだよ。だいたい女の子の部屋かホテルしか行かなかったから。」
「ホテルは兎も角彼女の部屋なら朝ごはんくらい出してくれるでしょ?」
「パン食ってるコが多くてね。有り難く頂くけどさ。やっぱ朝は米食わないと食った気がしなくて。」
「ご飯に味噌汁、これぞ日本の食卓、よね。」
「それ‼︎」
思わず指を刺してしまった。