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Backside storys
第4章 芳川 翠 & 玄 徹匠  ー13years agoー
俺そんなにコワイのかな…コワイのかもな…こんな金髪だし…ピアスも開けちゃったし…別にイキッてるわけじゃないんだけどな…ちょっと…イメチェンしたかっただけで…ここまで明るくするのは想定外だったし…まぁ、もう抜いちゃった色はしょうがないけど…短いからすぐ伸びるんだけど、一回こんだけ色変えちゃうと、伸びてくるとすぐプリンになって。それはみっともないから、イヤ。かと言って今更大人しい色に戻すのは、やっぱガラじゃなかったんだろ、とバカにされそうで、それもイヤ。結局、まめにブリーチし続けるしかない。

拾った翌日に返してやろうと思ったのに、結局、生徒手帳を持ったまま、何日か過ぎて…もう金曜日。週末とか、映画とか見に行くとか、なんか生徒手帳使う予定もあるかもな…早く返してやらないと、と思っても中々キッカケが掴めず…仕方なし、職員室に落とし物として届けた。

芳川に話しかけるキッカケも失くし、いつも通りの日常に戻る。
でも、トイレの行き帰りとか、帰る間際、吹奏楽部の部室の中に芳川を探すのが、日課になって。
立ち止まってじっと見てると怪しまれるから、横目で通りすがりにチラ見するだけだけど。
友達と笑ってる顔とか可愛くて、あんな顔で笑うんだな、とか。
真剣に練習してるな、とか。
芳川の色んな表情を見つけるのが、楽しかった。
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