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真昼の月
第1章 前編
事件から2ヶ月後の2018年1月13日のことであった。

在間が起こした事件の初公判の日取りが未定で宙ぶらりんになっていた。

この時、在間の身内の元市議会議員の男が顧問弁護士さんを連れて松山地裁にやって来た。

元市議会議員の男は、在間は立花町で暮らしている母親と不仲になっていたことと身内からきつい暴力をふるわれていたことで重度の心的外傷でうつじょうたいになっているから治療が必要だ…

加えて、41年間音信不通になっている実母が在間に会いたがっていることも裁判所に伝えた。

だから、在宅起訴に変えてほしいと裁判所にお願いした。

裁判所は、初公判の日に出廷する事を条件に在間の保釈を認めた。

在間は、元市議会議員の男性と一緒に埼玉県東松山市玉領町で暮らしている実母・さよこ(55歳)が暮らしている家へ帰った。

家は、建設費40億円の超特大豪邸である。

さよこは、超特大豪邸に夫と高校生と中学生のふたりの娘と住み込みで働いている家政婦さんの5人で暮らしていた。

元市議会議員の男性は『顧問弁護士さんに被害を受けたみなさまとの示談交渉とお前を不起訴にしていただくように働きかけておくから…』と在間にいうて、豪邸をあとにした。

在間は、実母ともう一度やり直すことにした。

しかし、夫は在間のことが気に入らない。

だから、在間に対して『病気療養するひまがあるのだったら外へ働きにゆけ!!』と命令を下して、職場へ向かせた。

在間は、さよこの夫の紹介でとなり町にあるファミレスのハンバーグ製造工場へ再就職をした。

しかし、在間が前の職場で上司に口答えするなど勤務態度が悪いことなどの問題があったので、長続きできるわけなどなかった。
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