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独占欲に捕らわれて*Regret
第5章 平穏へ
「ねぇ、次はどこに行くつもり?」
「今何時だろ?」
紅玲がスマホを取り出して確認すると、ディスプレイには11:32と表示されていた。
「だいたい11時半かぁ、中途半端な時間だねぇ……。とりあえず、あそこ行く?」
そう言って紅玲が指さしたのは、ディスカウントストアだ。普段こういった店に入りたがらない紅玲が提案してきたのは意外だと思ったが、SDカードをばら撒くにはちょうどいいだろう。

「オレは向こうの方見てくるから、チサちゃんも好きなように見てくるといいよ。20分後に外で待ち合わせでいい?」
ふたりでディスカウントストアに入ると、紅玲は文具コーナーを指さしながら言う。
「えぇ、それでいいわよ」
「それじゃあ20分後ね」
紅玲は千聖の頭をぽんぽんと撫でると、文具コーナーへ行く。少し考えて、千聖は布製品や傘を見るふりをして、SDカードを忍ばせた。

約束の時間より少しはやく行くと、紅玲は板チョコをかじって待っていた。
「早かったのね」
「さっき来たばっかだよ。はい、チサちゃんもどーぞ」
紅玲が半分に割った板チョコを差し出すと、千聖は頬をほころばせながら受け取った。

「ありがとう。こういうの食べるの、どれくらいぶりかしら? でもどうして板チョコ?」
「さすがに何も買わないのは不自然でしょ? それに、無性にチサちゃんと甘いものが食べたくなったんだよねぇ」
いたずらっ子のように笑いながら言う紅玲を愛しく思いながら、千聖も板チョコをかじる。彼と一緒に食べているせいか、それは千聖が知っている味よりも甘い気がした。

「12時だし、そろそろお昼食べよっか。そこでもいい?」
紅玲が指さす先にはファミレスがあり、いつもの彼とはあまりにもかけ離れているチョイスに、千聖は思わず紅玲とファミレスを交互に見た。
「1番混む時間に、1番混みやすい駅前のファミレスに行こうだなんて、今日は本当に珍しいわね」
「斬新だって言ってよ。あそこが嫌なら、別のところでもいいよ」
「ファミレスでかまわないわ」
そう言って紅玲の腕を引きながらファミレスへ行く。
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