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第5章 平穏へ

「違うよ、チサちゃんのこと考えてたんだ。だから、酷いことしないで……？」
「ふぅん？ 具体的に聞かせてくれる？」
千聖は指先で紅玲の躯を服の上から撫で回す。それだけで紅玲のペニスは勃起し、千聖からの責めを渇望してしまう。
「んんっ……！ ぁ、チサちゃんになら、何されても嬉しいなって……ああっ！」
服の上から乳首を抓られ、小さく躯を跳ねさせる。それに気をよくした千聖は口元に弧を描き、彼の服をたくし上げた。乳首は勃起させ、頬を染めながら潤んだ瞳で見上げてくる紅玲に、千聖のサディズムが刺激される。

「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない。嬉しいから、たくさん酷いことしてあげるわ」
千聖は綺麗に笑ってみせると、紅玲に目隠しをする。視界と手の自由を奪われ、紅玲は不安になるのと同時にどんなことをされるのかと期待してしまう。
千聖の指は乳輪をくるくるとなぞり、時折爪で乳首を軽く引っ掻く。気まぐれに訪れる快楽に、紅玲は女のように喘ぎ、躯を震わせる。
「んああっ！ や、んんっ……はぁ……チサちゃん、焦れったいよ……。もっと、ちゃんと、あぁ！」
乳首をつまみ上げ、おねだりの言葉を中断させると、今度は彼の太ももを撫で回す。勃起したペニスに紅玲の意識が行き、どうにか触ってもらおうと腰を揺らす。だがすぐに触ってやるほど千聖は優しくない。太ももから上へ行き、今度は横腹を撫であげる。

「やあぁ……！ チサちゃん、はやく触ってぇ……。なんでもするから、んぅ、ふ……もう、焦らさないで……」
「ダーメ。言ったでしょ？ 今日はたくさん酷いことしてあげるって」
再び耳元で囁かれて甘噛みされ、紅玲の躯は大きく跳ねる。仰け反った首に噛み付けば、彼の声が口の中に響く。
「あああぁっ！」
千聖の口が離れ、その間に息を整えようと胸を上下させていると、耳に無機質な何かが当たる。紅玲が躯を強ばらせると、千聖は心底楽しそうに笑う。
「そんなに怖がらないで。痛くはないはずだから」
言い終わるのと同時にスイッチが入り、無機質なそれは振動し、紅玲の耳を撫で回す。それがローターだと悟った紅玲は、小さく息を呑む。