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独占欲に捕らわれて*Regret
第5章 平穏へ
「たまごがゆ作ってあるから持ってきてあげる。だから座ってていいわよ」
「お言葉に甘えちゃおっかな」
紅玲は再びベッドに腰掛ける。なにか簡単なものを作りに行こうと思っていたが、気だるいままで台所に立つのはまだしんどい。千聖は紅玲の頭を撫でると、部屋から出ていく。

「それにしても、トーマが父さんにどんな用事があるんだろ?」
のど飴を噛み砕きながら考えるが、答えは出そうにない。そもそも真面目に答えを出そうとも思っていないが。ただ、斗真のことだから悪いことにはならないだろうと、彼を信じてはいる。
「おまたせ」
千聖がふたり分のたまごがゆを持って戻ってくると、思考が中断される。千聖はトレーをサイドテーブルに置くと、小さなお椀に入ったたまごがゆを手渡し、自分のぶんを持って彼の隣に座る。

「ありがと、チサちゃん」
いただきますを言ってから口に流し込むと、優しい味が口いっぱいに広がる。
「うん、美味しい」
「お口に合ったようでよかったわ。そうそう、スマホ充電しといたわよ。珍しいわね、紅玲が充電切らしちゃうなんて」
千聖は化粧台を指さしながら言う。そこには充電器に繋がれた紅玲のスマホがある。どうやら充電を終えたらしく、通知ランプが緑色に光っている。

「ありがと、チサちゃん。父さんと語り明かしてたら充電するのすっかり忘れちゃってさ……。昼に起きたら充電切れてた。お昼食べてる時と帰りに車で充電したくらいだから、仕方ないね」
「それだけ親子の時間楽しめたってことならいいんじゃない? 紅玲をいじめる口実が出来て私も楽しかったし」
チラリと千聖を見ると、悪びれる様子もなくたまごがゆを頬張っている。
(朱に交わればってやつ?)
普段の自分の行いを思い返しながら、紅玲は思わず苦笑する。

「そういえばあんなオモチャ、どこで買ったわけ?」
「アダルトカタログ持っといてそれ言っちゃうの?」
「あぁ、あれね……。一応聞くけど、どうして買ったの?」
「紅玲がおイタした時のためよ。まさかこんなにはやく使う日が来るとは思わなかったわ」
千聖は楽しそうに言うと、紅玲の顔を覗きこんで妖艶に微笑んで見せる。急に艶っぽい表情を見せる千聖に、紅玲は息を呑む。
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