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独占欲に捕らわれて*Regret
第5章 平穏へ
「チサちゃん、今日優奈ちゃんも来るって」
「えぇ!? どうして優奈が?」
千聖も斗真と優奈が結びつかないのか、素っ頓狂な声を出す。
「さぁ? 斗真のスマホでかけてきたんだけど、あのふたりそんな仲良かったっけ?」
「うーん、特に何も聞いてないけど……。でもきっと何かあるんでしょうね。この前だって、斗真は優奈のスマホで私にかけてきたし……」
ふたりで首をかしげるも、答えは出ない。
「来た時にでも問い詰めよっか」
「そうね」
「ケーキ買いに行こ。人数的にホールがいいかな?」
「えっと、私と紅玲と、優奈に斗真でしょ。あとお義父様の5人……。ちょっと多い気もするけど、そっちのほうが安く済むしいいんじゃない?」
千聖は指折り数えながら肯定すると、出かける準備を始める。
「せっかくだから少しデートしよっか。お昼はどっかのレストランで食べてさ、ケーキは帰りに買ってこうよ」
「いいわね、それ。どこに行きましょうか?」
「ま、行き当たりばったりでいいんじゃない?」
ふたりは家から出ると、腕を組んで街中を歩いた。気になる店を見つけては覗き、昼になれば紅玲のおすすめレストランへ行き、帰りには甘さ控えめのモンブランをホールで買って帰った。帰宅時間は13時ちょうど。
「そろそろお義父様のお迎えに行った方がいいんじゃない?」
「そーだね。トーマ達が来たら、家に入れたげて」
「えぇ、分かったわ。気をつけてね」
千聖はいってらっしゃいのキスをして紅玲を見送り、念の為にとリビングの掃除をする。ほぼ毎日のように掃除しているリビングにはほとんど汚れはなかったが、それなりに時間は潰せた。
ちょうど掃除が終わると、インターホンが鳴った。時計を見ると13時半。約束の時間まであと30分もある。
「あら、随分はやいわね。もう少し遅くてもいいのに」
口ではそう言いながらも、親友に会える喜びで千聖の口角は上がっている。玄関に出てドアを開けると、斗真と優奈が肩を並べて立っている。恋愛ごとに疎い千聖でも、ふたりの距離感や雰囲気からして、恋仲になったのだと分かった。
「えぇ!? どうして優奈が?」
千聖も斗真と優奈が結びつかないのか、素っ頓狂な声を出す。
「さぁ? 斗真のスマホでかけてきたんだけど、あのふたりそんな仲良かったっけ?」
「うーん、特に何も聞いてないけど……。でもきっと何かあるんでしょうね。この前だって、斗真は優奈のスマホで私にかけてきたし……」
ふたりで首をかしげるも、答えは出ない。
「来た時にでも問い詰めよっか」
「そうね」
「ケーキ買いに行こ。人数的にホールがいいかな?」
「えっと、私と紅玲と、優奈に斗真でしょ。あとお義父様の5人……。ちょっと多い気もするけど、そっちのほうが安く済むしいいんじゃない?」
千聖は指折り数えながら肯定すると、出かける準備を始める。
「せっかくだから少しデートしよっか。お昼はどっかのレストランで食べてさ、ケーキは帰りに買ってこうよ」
「いいわね、それ。どこに行きましょうか?」
「ま、行き当たりばったりでいいんじゃない?」
ふたりは家から出ると、腕を組んで街中を歩いた。気になる店を見つけては覗き、昼になれば紅玲のおすすめレストランへ行き、帰りには甘さ控えめのモンブランをホールで買って帰った。帰宅時間は13時ちょうど。
「そろそろお義父様のお迎えに行った方がいいんじゃない?」
「そーだね。トーマ達が来たら、家に入れたげて」
「えぇ、分かったわ。気をつけてね」
千聖はいってらっしゃいのキスをして紅玲を見送り、念の為にとリビングの掃除をする。ほぼ毎日のように掃除しているリビングにはほとんど汚れはなかったが、それなりに時間は潰せた。
ちょうど掃除が終わると、インターホンが鳴った。時計を見ると13時半。約束の時間まであと30分もある。
「あら、随分はやいわね。もう少し遅くてもいいのに」
口ではそう言いながらも、親友に会える喜びで千聖の口角は上がっている。玄関に出てドアを開けると、斗真と優奈が肩を並べて立っている。恋愛ごとに疎い千聖でも、ふたりの距離感や雰囲気からして、恋仲になったのだと分かった。