この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
独占欲に捕らわれて*Regret
第5章 平穏へ
「やっほ、千聖。お菓子持ってきたから皆で食べよう」
優奈は洋菓子店の紙袋を持ち上げた。
「わざわざ買ってきてくれたの? ありがとう」
「ところで千聖さん、紅玲の車はなかったが……」
斗真は困り顔で視線をチラリと外に向け、言いづらそうに言う。彼が言いたいことを察した千聖は苦笑する。
「大丈夫、家に入れるように言われてるから。ふたり共上がって」
「それを聞いて安心した。お邪魔します」
「お邪魔しまーす」
斗真は安堵の笑みを浮かべると、優奈と一緒に家に上がる。千聖はふたりをリビングに案内すると、紅茶を出した。ケーキも一緒に出すか迷ったが、全員揃ってからの方がいいと思いやめた。
「なんだかふたりが並んでるって不思議な感じね。でも、お似合いよ」
千聖が微笑むと優奈は顔を真っ赤にして俯き、斗真は嬉しそうに笑った。
「千聖さんにそう言われると嬉しいね」
「まさか千聖からそんなことが言われる日が来るなんて思わなかった」
優奈がそう言ってはにかむと、玄関が開けられる音がした。
「あら、帰ってきたのね」
千聖はケーキを出そうと、台所へ行く。紅玲と晶久はまっすぐリビングへ行き、斗真たちの向かいの席へ座る。
「お久しぶりです」
「あぁ、久しぶり。詳しいことは知らさせていないが、黒川グループの件ではお世話になったようで」
「いえ、僕も黒川にはうんざりしてましたから」
(真面目な子だと思っていたが、紅玲と似てるな)
斗真がにっこり笑いながら言うと、晶久は苦笑する。
「こんにちは、お義父様。紅玲もおかえり」
「あぁ、こんにちは」
「チサちゃん、なんでオレがオマケみたいになってるわけ?」
千聖が持ってきたケーキや紅茶を置きながら挨拶をすると、紅玲は唇を尖らせて拗ねる。千聖は苦笑しながら彼の隣に座った。
「オマケなわけないでしょ。ねぇ、はやく話を進ましょうよ」
「んー……納得できないけど後でにしよっか……。で、その前になんで優奈ちゃんが一緒なのか教えてくれる? 意外な組み合わせなのになんかお似合いだしさ」
紅玲はニヤつきながらふたりを交互に見る。優奈は再び頬を染め、斗真は目を丸くする。
優奈は洋菓子店の紙袋を持ち上げた。
「わざわざ買ってきてくれたの? ありがとう」
「ところで千聖さん、紅玲の車はなかったが……」
斗真は困り顔で視線をチラリと外に向け、言いづらそうに言う。彼が言いたいことを察した千聖は苦笑する。
「大丈夫、家に入れるように言われてるから。ふたり共上がって」
「それを聞いて安心した。お邪魔します」
「お邪魔しまーす」
斗真は安堵の笑みを浮かべると、優奈と一緒に家に上がる。千聖はふたりをリビングに案内すると、紅茶を出した。ケーキも一緒に出すか迷ったが、全員揃ってからの方がいいと思いやめた。
「なんだかふたりが並んでるって不思議な感じね。でも、お似合いよ」
千聖が微笑むと優奈は顔を真っ赤にして俯き、斗真は嬉しそうに笑った。
「千聖さんにそう言われると嬉しいね」
「まさか千聖からそんなことが言われる日が来るなんて思わなかった」
優奈がそう言ってはにかむと、玄関が開けられる音がした。
「あら、帰ってきたのね」
千聖はケーキを出そうと、台所へ行く。紅玲と晶久はまっすぐリビングへ行き、斗真たちの向かいの席へ座る。
「お久しぶりです」
「あぁ、久しぶり。詳しいことは知らさせていないが、黒川グループの件ではお世話になったようで」
「いえ、僕も黒川にはうんざりしてましたから」
(真面目な子だと思っていたが、紅玲と似てるな)
斗真がにっこり笑いながら言うと、晶久は苦笑する。
「こんにちは、お義父様。紅玲もおかえり」
「あぁ、こんにちは」
「チサちゃん、なんでオレがオマケみたいになってるわけ?」
千聖が持ってきたケーキや紅茶を置きながら挨拶をすると、紅玲は唇を尖らせて拗ねる。千聖は苦笑しながら彼の隣に座った。
「オマケなわけないでしょ。ねぇ、はやく話を進ましょうよ」
「んー……納得できないけど後でにしよっか……。で、その前になんで優奈ちゃんが一緒なのか教えてくれる? 意外な組み合わせなのになんかお似合いだしさ」
紅玲はニヤつきながらふたりを交互に見る。優奈は再び頬を染め、斗真は目を丸くする。