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独占欲に捕らわれて*Regret
第2章 紅玲の憂鬱
「紅玲?」
晶久は不安げな顔で紅玲を見上げる。
「このノート、しばらく借りるよ。借金はオレが返しとくから。チサちゃん、行こうか」
「ええ」
千聖は紅玲の手を借りて立ち上がると、晶久に一礼する。

「ありがとう、紅玲。それと……今まですまなかった」
「謝らないでよ、まだ許すって決めてないから」
紅玲は晶久の言葉を待たずに、部屋から出ていく。

「ねぇ、これからどうするわけ?」
「まずは水と電気を使えるようにしてあげなきゃね。それと、いつまでもあんなところに住ませるのも嫌だし、マンションでも借りようかな」
父のために行動しようとする紅玲に、千聖の口角が自然と上がる。
「許すって決めてないなんて言ってたからどうなるかと思ったけど、ちゃんとお義父さまのこと考えてるのね」
「あんな生活してたら、気が狂うだろうからねぇ……。それだけは避けたいから。正直、どうしたいかなんてオレ自身もよく分かってないんだ」
紅玲は困り顔で千聖を見る。

「チサちゃんの言う通り、今父さんを助けなかったら、オレは絶対後悔する。それが分かってるからこうして借金を返していこうって決めたけど、その後のことはあんまり考えてないんだ。まだ父さんのことは恨んでるけど、でも、どうしていいのか分からない……」
「焦ることはないんじゃない? お義父さまのために行動している、今はそれだけでいいじゃないの。一段落してお互いに余裕が出来たら、話し合って考えたら?」
「ありがとう、チサちゃん。おかげで少し気持ちが軽くなったよ」
紅玲は柔らかな笑みを千聖に向ける。

「それならよかったわ。私に手伝えることがあったら、なんでも言って」
「それは心強いな心強いなぁ。じゃあさっそく、帰ったらお仕事頼もうかな」
「どんなお仕事?」
「帰ってからのお楽しみ」
ふたりはまっすぐ家に帰ると、紅玲は書斎でリストを作成し、千聖はお茶を淹れた。
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