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独占欲に捕らわれて*Regret
第2章 紅玲の憂鬱
会計が終わるとまっすぐ家に帰り、ケーキ作りに取りかかる。2枚重ねのスポンジケーキを1枚にすると、1枚は半分にカットする。こちらは千聖と客人用だ。

「来てくれればいいんだけど……」
まだ客人に連絡していないことを思い出し、千聖は旧友である優奈に“今から来れる?”とLINEを送った。すぐに既読がつき、“すぐに行くね”と返信が来る。
ケーキを用意して待っていることを伝えると、苺のヘタを取り、飾り用以外を小さくカットする。

ボウルにカットした苺とチョコホイップを入れて混ぜ合わせると、スポンジケーキにのせていく。千聖達の分には1センチほど、残りはすべて紅玲用にのせる。まるまる1枚のスポンジケーキに乗せているというのに、通常のケーキと同じ高さまである。

半分にカットしたスポンジケーキを重ねると、それぞれのケーキに残りのチョコホイップを塗っていく。最後に苺を飾れば完成だ。
「はぁ、よくこんなの食べたがるわね……」
千聖は紅玲用のケーキを見て苦笑する。見た目は普通のホールケーキだが、ほとんどがホイップクリームだ。

紅玲用を冷蔵庫にしまい、自分達の分をカットして皿によそうと、スマホを見た。紅玲からの連絡はない。
「途中経過知らせてくれてもいいのに……」
千聖が唇を尖らせると、インターホンが鳴った。
「あら、随分早いのね」
時計を見ながら言うと、千聖は客人を出迎えに玄関へ行く。

「やっほ、千聖。お久」
玄関ドアを開けると、優奈がにこやかに挨拶をする。
「優奈!? どうしちゃったのよ……」
千聖は優奈を頭のてっぺんからつま先まで、まじまじと見ながら言う。
以前の優奈はライトブラウンやピンクゴールドに染めた髪をツインテールにし、ピンクのロリータファッションだった。だが今目の前にいる優奈はダークブラウンの髪を下ろし、紺色のワンピースを着ている。

「変かな?」
「それ以前に、どういう心境の変化があってそうなったの?」
「ふふふ、ケーキ食べながらでいい?」
「そうね、上がってちょうだい」
千聖は優奈を家の中に入れると、鍵を閉めた。
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