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独占欲に捕らわれて*Regret
第3章 真相探求
話し合いも食事も終えたふたりは、腕を組んで帰路を辿る。
「明日も大変そうだし、帰ったらすぐにお風呂入って寝ちゃいましょうか」
「あー……お風呂沸かすの忘れちゃった」
「すぐに沸くじゃないの」
千聖がおかしそうに言うと、紅玲はふてくされる。

「そうだけどさ……。チサちゃんはすぐに寝れるわけ?」
「え?」
「だって今日、チサちゃんとの時間、全然過ごせてないんだよ? 寂しいまま1日を終わらせるなんて、耐えられないよ……」
紅玲は千聖を引き寄せるように、腕の力を込めながら言う。

(そう言えば、私よりもずっと寂しがり屋さんだったわね)
「そうね、私も紅玲と過ごしたいわ」
寂しがる紅玲が愛おしくて、彼の腕に抱きつきながら言うと、紅玲は嬉しそうに笑った。
「じゃあはやく帰ろっか」
そう言って腕を振りほどくと、紅玲は千聖をお姫様抱っこする。通りがかる人達の視線に、千聖は顔を赤くする。

「ちょっと紅玲! 恥ずかしいから下ろしてよ!」
「やだよ。こうした方がはやく帰れるし、チサちゃんの顔が近距離で見れるんだからいいでしょ?」
「まったく、あなたって人は……」
何を言っても無駄だと悟った千聖は、はやく家に着くことを祈りながら、大人しく運ばれる。

家に着くと、紅玲はようやく千聖を下ろした。
「恥ずかしかった……」
「そう? オレは楽しかったよ」
「それはよかったわね」
「うん」
嫌味ったらしく言えば、上機嫌な返事が返ってくる。

家の中に入ると、紅玲は風呂を沸かしに風呂場へ行く。その間千聖は、カフェインレスティーを淹れてリビングのソファに腰掛ける。
「あれ、紅茶淹れてくれたんだ?」
戻ってきた紅玲は、少し驚きながら千聖の隣に座る。
「眠れなくなったら困るから、カフェインレスの方をね」
「せっかくのお気遣いだけど、紅茶を楽しむ余裕なんてないよ」
「紅玲? んんっ!?」
千聖が紅玲を見上げるのとほぼ同時に、熱い唇が押し当てられる。紅玲の舌先が千聖の唇に触れ、彼を受け入れようと小さく口を開く。舌がぬるりと侵入し、千聖の歯列をじっくりなぞっていく。
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