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第3章 真相探求

ウィークリーマンションは紅玲達の家から徒歩で10分、晶久のアパートから車で１５分のところにある。ふたりはそれぞれ荷物を持つと、３階にある部屋に入った。
「ここが父さんの避難所。荷物、適当に置いといて」
紅玲は冷蔵庫の前に荷物をおろすと、冷蔵庫の中にしまっていく。
「私、タオルとか置いてくるわ」
「休んでていいのに……。でも、ありがとう」
「どういたしまして」
千聖はバッグからソーイングセットを出すと、ハサミでタグを切ったタオルを洗濯機に入れていく。パジャマを全部入れて回そうとしたところで、洗濯洗剤を買っていないことを思い出した。

「洗濯洗剤どころか、洗剤系全部忘れた……」
千聖はガックリと肩を落としながら、洗濯機を回して紅玲のところへ戻る。
「ねぇ、この近くに何かお店あったかしら？ 少なくとも、洗剤系全部買い忘れたんだけど……」
「確か、ディスカウントストアがあると思う。けど、買うのは後ででいいよ。少し休もう」
紅玲は千聖の肩を抱くと、リビングのソファに座り、彼女を自分の膝の上に座らせる。

「ねぇ、お義父さまの仮住まいでしょ？」
「少しくらい癒されたって、バチは当たらないよ。しばらくこうしてよう」
「いいけど、時間は大丈夫なの？」
時計を見れば午後１時半だ。何時頃に晶久を迎えに行くか知らない千聖は、紅玲を見上げながら質問する。

「夜に迎えに行く予定だから、大丈夫。少し休んだらふたりで他に必要なものないか確認して、それから買い物に行こっか。今度は、ふたりで」
「結構余裕があるのね。そうね、私もゆっくりしたい……」
千聖があくび混じりに言うと、紅玲は笑った。
「はははっ、眠そうだな。少し、横になろうか」
「起きられるかしら？」
「３時にアラーム鳴るようにしとく」
紅玲はスマホを操作すると、千聖を抱きしめたまま寝転んだ。千聖は紅玲の胸板に顔を埋め、寝息を立てた。