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独占欲に捕らわれて*Regret
第4章 反撃開始
千聖が目を覚ましたのは、昼過ぎのこと。目覚めて早々倦怠感と喉の痛みに苛まれる。声を出そうとすると咳き込んでしまい、まともに言葉も発せずにいる。
(紅玲は、どこかしら?)
寝室に紅玲は見当たらず、連絡しようにもスマホはリビングにある。
(動くしか、ないわよね……?)
心細さに耐えかねて千聖が躯を起こすと、ビニール袋を手にした紅玲が戻ってきた。

「おはよ、チサちゃん。といっても、あと1時間でおやつの時間だけどね」
やたら上機嫌な紅玲は千聖の隣に座ると、袋からお茶を取り出し、キャップを外して千聖に手渡す。
「喉、渇いてるでしょ?」
千聖はお茶を受け取ると、一気に半分近く飲んだ。喉の状態はだいぶマシになったが、ヒリつきはどうにもならない。

「喉が痛いわ……。それに、とてもだるいの……」
ようやく出した声は掠れていて、紅玲は気まずそうな顔をする。
「昨日はごめんね? どうにも抑えが利かなくなっちゃって……。のど飴買ってきたけど、舐める?」
「えぇ、いただくわ」
紅玲はのど飴を開封すると、千聖の口元に持っていく。千聖は大人しく口を開け、のど飴を入れてもらう。程よい酸味の後に、はちみつ特有の甘さが遅れてやってくる。

「はちみつレモン?」
「正解。残りはこっちに置いとくね」
紅玲はのど飴をサイドテーブルに置くと、千聖を抱き寄せる。
「随分と反省してるみたいね」
「そりゃあね……。自分で決めてチサちゃんをひとりにしたり、父さんやトーマと話す環境を作ったのに、全部に嫉妬して無理させて……。酷い旦那さんだと自分でも思うよ」
紅玲はうんざりするように、大きなため息をつく。

「それでも、嫉妬してもらえるのは嬉しいわ。確かにやりすぎだけど、それだけ愛してもらえてるってことだもの、怒らないわ」
「ホントに優しいよねぇ、チサちゃんは」
「そんなことないわよ、今から紅玲をこき使うつもりだもの」
千聖の言葉に、紅玲はキョトンとしたあとに小さく笑う。
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