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独占欲に捕らわれて*Regret
第4章 反撃開始
「ありがと」
紅玲はひと口飲むと、小さく息を吐く。
「今日は奥さんを連れてきてないのか」
「なぁに? そんなにオレのチサちゃんに会いたかった?」
「俺が女性嫌いなのは知っているだろう」
「ついでに、意外と人見知りなのもね」
紅玲が茶化すように言うと、晶久はグラスを持つ手を止めて、言葉を詰まらせる。

「……そんなことより、事情聴取をしに来たんじゃなかったのか?」
咳払いをしてから言う晶久を更に茶化したい衝動に駆られたが、紅玲はそれを抑え込んで晶久の目をまっすぐ見る。
「オレの記憶があってたら、傘下の子会社が横領事件起こしてからおかしくなったよね? 具体的には何があったわけ?」
「お前の言う通り、あの横領事件からおかしくなった。その事件については俺も詳しくは知らないが、本来ならポスターなどの掲示物を発注するための費用を、担当者が横領したらしい」
「横領は何年も続いてなかったっけ? ポスター代だったら、モノが届かなくてすぐに発覚しそうだけど……」
「担当者の上司が職務怠慢なせいで、人の目に触れないものとなって物置部屋行き、やがて捨てられるということが何度もあったから、モノが届かなくてもバレないと思ったのだろう。実際に、横領は4年近く行われていた」
晶久はうんざりしたように言うと、スマホを操作して紅玲の前に置いた。メモ帳が開かれており、そこには先程話した子会社横領事件から、クレアシオン倒産までに起きた出来事が書かれている。

「まだ全部書いたわけではないが、大体のことはそこにまとめた」
「さすが父さん、仕事がはやいね」
紅玲はメモ帳を読みながら、感心したように言う。
「事情聴取というから、これらの情報は必要になると思ってな。ところで、それを知ったところでどうするつもりだ? 言っちゃ悪いが、素人のお前に何が出来る?」
「これはオレが個人的に知りたいと思っただけ。いくらお金があっても、こればっかりはどうしようもないからね」
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