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独占欲に捕らわれて*Regret
第4章 反撃開始

「本当にそれだけか?」
「本当にそれだけだよ?」
晶久が語気を強めて聞くも、紅玲は胡散臭い笑顔で答えるだけだ。
「……何を企んでいるのかは知らないが、危険なことはしないでくれ」
「どうして? 父さんからしたら、オレがどうなろうが関係ないんじゃない?」
「紅玲……」
晶久は苦しげに息子の名を呼ぶと、意を決したように顔を引き締める。
「あぁ、昔は紅玲の言う通り、お前がどうなろうと俺には関係ないと思っていた。……だが、お前がひとり暮しをするようになってから、少し寂しいと思ってしまったんだ。それでも今まであんな態度を取ったせいで……いや、違うな……。無駄なプライドのせいで、素直に会いに行けなかったんだ」
「嘘……」
紅玲は呆然と晶久の顔を見る。後悔が滲み出たその顔は、偽りのものとは思えない。
「そう思われても仕方ないな……。結局、お前に会いに行ったのは、自分が困って助けを乞うためだったんだ……。あの時突き放されたのは当然だと、もう会うことも許されないと思っていたが、こうして助けに来てくれて、感謝している」
「うわー……、あの鉄仮面みたいな父さんが、ものすごく人間くさいこと言ってるー……」
紅玲がドン引きしながら自分の腕をさすると、晶久は顔を真っ赤にする。
「な、お前……! 人が素直に話していると言うのに!」
「あっはは、冗談だって。素直に話してくれてありがと。父さんも血が通った人の子だったんだねぇ、安心した。子供の頃は、本当は父さんはサイボーグなんじゃないかって思ってたから」
(これは……茶化してるのか? それとも本気で言ってるのか……?)
晶久は困惑しながらも、そうかと答える。
「あ、そうそう。トーマのこと覚えてる? 高校の時に出来た友達」
「あぁ、うちに勉強とチャンバラをしにきたあの子か……。斗真くんが、どうかしたか?」
「この騒動が終わったら、父さんに会いたいってさ」
「それは構わないが……。というか、彼もこの件に関わっているのか?」
晶久は目を見開き、紅玲をまじまじと見る。
「本当にそれだけだよ?」
晶久が語気を強めて聞くも、紅玲は胡散臭い笑顔で答えるだけだ。
「……何を企んでいるのかは知らないが、危険なことはしないでくれ」
「どうして? 父さんからしたら、オレがどうなろうが関係ないんじゃない?」
「紅玲……」
晶久は苦しげに息子の名を呼ぶと、意を決したように顔を引き締める。
「あぁ、昔は紅玲の言う通り、お前がどうなろうと俺には関係ないと思っていた。……だが、お前がひとり暮しをするようになってから、少し寂しいと思ってしまったんだ。それでも今まであんな態度を取ったせいで……いや、違うな……。無駄なプライドのせいで、素直に会いに行けなかったんだ」
「嘘……」
紅玲は呆然と晶久の顔を見る。後悔が滲み出たその顔は、偽りのものとは思えない。
「そう思われても仕方ないな……。結局、お前に会いに行ったのは、自分が困って助けを乞うためだったんだ……。あの時突き放されたのは当然だと、もう会うことも許されないと思っていたが、こうして助けに来てくれて、感謝している」
「うわー……、あの鉄仮面みたいな父さんが、ものすごく人間くさいこと言ってるー……」
紅玲がドン引きしながら自分の腕をさすると、晶久は顔を真っ赤にする。
「な、お前……! 人が素直に話していると言うのに!」
「あっはは、冗談だって。素直に話してくれてありがと。父さんも血が通った人の子だったんだねぇ、安心した。子供の頃は、本当は父さんはサイボーグなんじゃないかって思ってたから」
(これは……茶化してるのか? それとも本気で言ってるのか……?)
晶久は困惑しながらも、そうかと答える。
「あ、そうそう。トーマのこと覚えてる? 高校の時に出来た友達」
「あぁ、うちに勉強とチャンバラをしにきたあの子か……。斗真くんが、どうかしたか?」
「この騒動が終わったら、父さんに会いたいってさ」
「それは構わないが……。というか、彼もこの件に関わっているのか?」
晶久は目を見開き、紅玲をまじまじと見る。

