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独占欲に捕らわれて*Regret
第4章 反撃開始
「ねぇ、そろそろ出ましょ? 暑くなってきたわ」
「そうだね、出よっか」
紅玲は千聖を抱き上げて風呂から出ると、洗面台の前に下ろした。躯を拭くと千聖はピンク色の、紅玲は黒の襦袢を着る。
「髪乾かすから、座って」
千聖が座りやすいように椅子を引くと、紅玲は引き出しからドライヤーを引っ張り出す。千聖が座ると、紅玲は丁寧に彼女の髪を乾かした。千聖も紅玲の髪を乾かすと、ベッドへ行く。だが紅玲はベッドには行かず、奥にある桐箪笥の前に行く。

「チサちゃん、ちょっと来てみてよ」
「何かしら?」
楽しそうに手招きをする紅玲に眉をひそめながら、彼の元へ行く。千聖が紅玲の隣に行くと、紅玲は桐箪笥の1番上を開ける。そこには赤や黒、麻縄など、数種類の縄に目隠し、手錠が綺麗に並べられている。
「こんなものが置いてあったなんて、夢にも思わなかったわ……」
千聖がひきつり笑いをしながら言うと、紅玲は2段目の引き出しを開けた。そこには何種類もの鞭と、卓球のラケットに似たものが置いてある。

「これって、何かしら?」
千聖は見たことのないラケットのような道具を手に取り、不思議そうに見る。
「あぁ、それはスパンキングパドルだね。お尻を叩く道具だよ」
「へぇ、そう……」
淡々と答える紅玲に、千聖は棒読みで返事してスパンキングパドルを元の位置に戻す。

他にどんなものがあるのかと、ふたりで他の引き出しも見ていく。3段目にはローターやバイブ、ディルドがずらりと並んでいる。最後の引き出しには、アナル洗浄や、アナル用のバイブとディルドが入っていた。
「どうしてこんなに入ってるのよ……」
「この部屋が高い理由のひとつ、お持ち帰り可能の玩具がたくさんあること。ここに入ってるやつ、全部持ち帰り可能なんだって」
「嘘でしょ!?」
信じ難い話に、千聖の声は大きくなる。

「本当だよ。考えても見てよ、誰かが使った縄や玩具なんて、誰も使いたくないでしょ?」
「まぁ、そうだけど……。随分と思い切ったことをするわね……」
千聖は感嘆しながら桐箪笥を見つめる。
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