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独占欲に捕らわれて*Regret
第5章 平穏へ
「せっかく久しぶりにデートするっていうのに、目的が目的だからなんかなぁって」
「それだけじゃないでしょ?」
紅玲の微かな声音の違いに気づいて言うと、彼は肩をビクリと揺らす。
「……さすがオレの奥さん、よく分かってるね」
諦めたようにため息をつくと、紅玲は千聖を離し、彼女の頬に触れる。珍しく陰鬱そうな表情を浮かべる紅玲に、千聖はただ事ではないと察し、彼の手を握る。
「ねぇ、話して。何か不安なことでもあるの?」
「ストレスだよ。ここ数日、予想外のことが起きすぎたからねぇ……。さっきも言ったように、今日のデートだって、面倒な目的がある。はやくチサちゃんとゆっくりしたいよ……」
はあぁ、と盛大なため息をつき、再び千聖を抱きしめる。
「私も、はやく紅玲とゆっくりしたいわ」
「よかった、チサちゃんも同じこと思ってくれてて」
紅玲は嬉しそうに言うと、千聖をソファにおろして丁寧に畳んである彼女の服を手渡す。
「はやく終わらせよっか」
「そうね」
千聖は苦笑しながら着替えを受け取ると、シャワーを浴びて着替えた。
(同じように思ってるのを聞き出すのに元気がないフリをするあたり、紅玲って子供よね)
少し面倒だと思いながらも、それ以上に愛しく、頬を緩ませる。
「お待たせ。さぁ、帰りましょう」
紅玲の元に戻ると、千聖は彼の手を握った。
ふたりは家に帰るとすぐに着替え、朝食を食べた。洗い物を済ませると、それぞれSDカードが入ったポーチをポケットに入れて家を出た。
家から出て5分もしない所にコンビニがあり、紅玲はそこで立ち止まる。
「なんだか喉渇いたから、飲み物買ってこうよ」
「言われてみれば、私も喉渇いたかも」
本当は喉など渇いてはいないが、紅玲の意図を察し、一緒に入店する。千聖は常温で置いてあるお茶を見つけると、紅玲に手渡した。
「お手洗い行ってくるから、よろしくね」
「外で待ってるよ」
紅玲は冷蔵ケースから炭酸水を取るとレジへ、千聖はお手洗いへ行く。
「それだけじゃないでしょ?」
紅玲の微かな声音の違いに気づいて言うと、彼は肩をビクリと揺らす。
「……さすがオレの奥さん、よく分かってるね」
諦めたようにため息をつくと、紅玲は千聖を離し、彼女の頬に触れる。珍しく陰鬱そうな表情を浮かべる紅玲に、千聖はただ事ではないと察し、彼の手を握る。
「ねぇ、話して。何か不安なことでもあるの?」
「ストレスだよ。ここ数日、予想外のことが起きすぎたからねぇ……。さっきも言ったように、今日のデートだって、面倒な目的がある。はやくチサちゃんとゆっくりしたいよ……」
はあぁ、と盛大なため息をつき、再び千聖を抱きしめる。
「私も、はやく紅玲とゆっくりしたいわ」
「よかった、チサちゃんも同じこと思ってくれてて」
紅玲は嬉しそうに言うと、千聖をソファにおろして丁寧に畳んである彼女の服を手渡す。
「はやく終わらせよっか」
「そうね」
千聖は苦笑しながら着替えを受け取ると、シャワーを浴びて着替えた。
(同じように思ってるのを聞き出すのに元気がないフリをするあたり、紅玲って子供よね)
少し面倒だと思いながらも、それ以上に愛しく、頬を緩ませる。
「お待たせ。さぁ、帰りましょう」
紅玲の元に戻ると、千聖は彼の手を握った。
ふたりは家に帰るとすぐに着替え、朝食を食べた。洗い物を済ませると、それぞれSDカードが入ったポーチをポケットに入れて家を出た。
家から出て5分もしない所にコンビニがあり、紅玲はそこで立ち止まる。
「なんだか喉渇いたから、飲み物買ってこうよ」
「言われてみれば、私も喉渇いたかも」
本当は喉など渇いてはいないが、紅玲の意図を察し、一緒に入店する。千聖は常温で置いてあるお茶を見つけると、紅玲に手渡した。
「お手洗い行ってくるから、よろしくね」
「外で待ってるよ」
紅玲は冷蔵ケースから炭酸水を取るとレジへ、千聖はお手洗いへ行く。