この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
花タクシー【完結】
第5章 3人の添乗レディー
「奧山さん、私はリップゲートのりりかです」
そう言って、助手席から後ろを振り返った態勢で、りりかはミニサイズの丸角名刺を差し出してきた。
「それで、奧山さんの右となりがキヨエちゃんです」
「奧山さんとは、もしかしてご近所かもの夜更かし娘、キヨエでーす。ちなみに仮名でーす」
「キヨエちゃん、この場合、源氏名とかって言ってよ、ねえ…」
”アハハハ…”
「じゃあ、左の彼女にはあえて本名を聞いちゃおうかな?」
「あら、奧山さん、彼女が私やキヨエちゃんと肌色違いだってわかったのかしら?」
”さすが、海千山千の夜の蝶は喰えないねー”
***
「…やっぱりか。この彼女は、6時間前までお堅い仕事バリバリだったキャリアウーマンかな?」
「どうなの、タカコちゃん…」
夜の蝶は相の手もまさに絶品だった。
「”元”はです…」
「わかりました。それ以上はいいですよ。タカコさん…」
「はあ、すいません」
彼女がほっとしたような表情になったのを、その時のオレは見逃さなかったよ。
これでタカコが”シロートさん”だと悟った。
”なら、もう成り行き任せだな”
そう言って、助手席から後ろを振り返った態勢で、りりかはミニサイズの丸角名刺を差し出してきた。
「それで、奧山さんの右となりがキヨエちゃんです」
「奧山さんとは、もしかしてご近所かもの夜更かし娘、キヨエでーす。ちなみに仮名でーす」
「キヨエちゃん、この場合、源氏名とかって言ってよ、ねえ…」
”アハハハ…”
「じゃあ、左の彼女にはあえて本名を聞いちゃおうかな?」
「あら、奧山さん、彼女が私やキヨエちゃんと肌色違いだってわかったのかしら?」
”さすが、海千山千の夜の蝶は喰えないねー”
***
「…やっぱりか。この彼女は、6時間前までお堅い仕事バリバリだったキャリアウーマンかな?」
「どうなの、タカコちゃん…」
夜の蝶は相の手もまさに絶品だった。
「”元”はです…」
「わかりました。それ以上はいいですよ。タカコさん…」
「はあ、すいません」
彼女がほっとしたような表情になったのを、その時のオレは見逃さなかったよ。
これでタカコが”シロートさん”だと悟った。
”なら、もう成り行き任せだな”