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先生…好きです
第2章 抱かない理由
「こんな話したら、お前に愛想尽かされるって思って…嫌われるのが怖くて言えなかったんだ…ほんとごめん」
「先生、もう謝らないで下さい」
俯く先生の顔を上げると、眉間に皺を寄せ目を潤ませている。
目尻とおでこにキスをして、安心してもらいたくて抱き付いた。
「先生…先生は教師のお仕事に誇りを持ってるって言ってたよね」
「卒業したての女の子の恋人になったのは、人からしたらアウトに思われるだろうな…」
私に嫌われたと勘違いして自暴自棄になる先生にムッとしつつ、ほっぺを突く。
「先生が他の人に変に思われたくないなら…先生の夢やお仕事を奪うくらいなら…私はいくらでも我慢出来るよ…」
「杏奈…」
「私、半年も先生の恋人になれるの待ってたんだよ。今回だって、理由を知れたからまた待てるよ」
「お前、嫌だろ?自分の事が大事な彼氏のせいで大事な初めてをずっとお預けされて…デートだって、人の多い所にまだ連れて行けてないし…」
「嫌じゃない…先生が好きだから…先生も教師のお仕事を抜きにしても、私の事好きでしょ?」
私に「好き」だと指摘されると、顔を赤くして手の甲を口に押し当てた。