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許嫁が多すぎる
第7章 第二脱落者
「なんだかんだ言って楽しんでるんでしょっ!! アイドルもいるし幼なじみもいるし美少女に囲まれて鼻の下伸ばして!! 最低っ!!」

「ごめん……さくら……」

「触らないでっ!! 許さないんだから!!」

拒絶されて翔太は返す言葉もなく固まる。

「そうだな……ごめん……恋人がいるのに他の女の子に舞い上がっていた……俺はさくらの彼氏失格だな……ごめん……つぎは、さくらを落とすよ……俺にはさくらを愛す資格なんてない……」

翔太は肩を落として呟いた。

「翔太……くん……」

「ごめん……謝って済むものじゃないけど……ごめん……」

ロロットに言われたさくらにこだわりすぎてるという言葉を翔太は思い返していた。
そしてさくらに別れを切り出して、寂しさのほかに肩の荷が下りた気分もあることに自分自身驚いた。

「……嫌だよ……」

さくらは目に溜めた涙を流して震える声で呟いた。

「嫌っ!! 嫌だよっ!! 私、翔太と別れたくないっ!! こんなことで翔太とお別れなんて絶対に嫌っ!!」

さくらは取り乱しながら翔太に抱きついてキスをして来る。

「さ、さくら……」

「私、翔太君のことが好きっ!! 別れたくないっ!!」

感情が高ぶっていたさくらは驚くほどに体が熱くなっており、抱きつかれてその熱を感じた翔太は驚きを隠せなかった。

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