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許嫁が多すぎる
第8章 第三試験
「先ほど有馬さんがおっしゃった通り、私はただの子供です。体に価値もありません。だからまずは私が日本一のトップアイドルになります。それからならば私の体にも価値がつきます。トップアイドルになってから私は有馬さんに抱かれます」

一条寺の一方的な条件を聞いて紫水は眉をひそめる。

「まずはお前をトップアイドルにしろ、と? それが条件だというのか?」

有馬の表情が険しくなり、さすがに一条寺は怯んだ。
が、すぐに答えた。

「はい。そうです」

額に玉のような汗を浮かべながらも視線をそらさない一条寺を見て紫水は大笑いした。

「はははっ!! このわしにそんな不利な取り引きを申し出るとはな!! 肝が座ってるな、お前」

「駄目、ですか?」

「いや、いい。飲んでやろう。ただし二つ、条件がある」

笑いを一瞬で消して紫水は一条寺を見据える。

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