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許嫁が多すぎる
第10章 三日目
まだ濡れが少ないが時間がない。
翔太は天谷の中に己を捩じ込んだ。

「いっ……痛いっ……」

潤滑さの足りない天谷は翔太の侵入に痛感を覚える。

「わ、悪りぃ……」

「う、ううん……ごめん……動いて…」

気丈に天谷が告げ、翔太は少し腰を動かす。

しかし湿り気が足りなければ摩擦が強い。
摩擦が強ければ痛みが出る。
痛みが出れば余計に濡れなくなる上に身体に力が入ってしまう。
身体に力が入ってしまえば余計に固くなり、痛くなる。

まさに悪循環に陥り、天谷はもちろん翔太も絶頂からどんどんと遠退く。

「焦らないで、翔太っ……大丈夫だから、優しく……」

いつになく性急な翔太をなだめる。

「バカっ、なに悠長なこと言ってんだよっ!! 早く俺がイカねぇと聡子失格しちまうぞっ!!」

遂に翔太は自らそれを告げた。

「えっ……も、もうそんなに経った? えっ!? えっ!?」

まともに性体験がない天谷はどれくらいの時間をかけるものか理解してなかった。
まだまだ時間はあるものだと悠長に構えてしまっていたのだ。

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