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許嫁が多すぎる
第6章 選択肢
さくらが落ち着きを取り戻してから、翔太はさくらと二人きりにさせることを命令した。

事態が事態だけにか、簡単にそれは許された。


「わたし……怖いよ……翔太っ……」

二人きりになるとさくらは涙を溢しながら翔太に抱きついた。

「何があったんだ、さくら……」

翔太が問い掛けるとさくらは黙ってうつ向いた。

「まさか……階段で誰かに突き落とされたのか!?」

翔太が興奮気味に尋ねるとさくらはビクッと体を震わせた。

「ちくしょうっ!! ふざけやがってっ!! もうこんな屋敷出ていこうっ!!」

怒りに震えながら立ち上がる翔太をさくらは必死で宥めた。

「わからないのっ!! 誰かに押された感じはしたけど、犯人は見てないし……私がつまづいただけかもしれないし!!」


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