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許嫁が多すぎる
第1章 許嫁増殖
心配そうに見つめてくるさくらが愛おしく、翔太はその手をギュッと握り締める。
「そうだね。ありがとう。一応言っておくけど、当たり前だけどさ、その、俺にたとえ許嫁が何人いようが俺はさくらだけが好きだから」
照れながら本心を伝える翔太にさくらはキュンっと胸が鼓動した。
「ありがとう……翔太君……私も……翔太君を信じてる」
二人の唇がそっと寄り添うように近付いていき、触れそうになった瞬間--
「翔太様。有馬翔太様」
突然声をかけられて二人は慌てて唇を引っ込める。
「やっぱり翔太様ですね!」
思春期特有の甘ったるい声で歓声を上げたのは日傘をさした少女だった。
真っ白で無数のレースが付いたワンピースを着た少女が期待いっぱいの表情で翔太を見詰めていた。
「……もしかして、許嫁?」
もはや諦めモードの翔太は力なく少女に問い掛けた。
「っっ!! はいっ! その通りですっ! もしかして翔太様も私をお待ちになってくださっていたのですか!?」
「いいや。全然。悪いけど許嫁は間に合ってるんでよそに行ってください」
少女の歓喜を翔太はにべもなく跳ね返す。
「そうだね。ありがとう。一応言っておくけど、当たり前だけどさ、その、俺にたとえ許嫁が何人いようが俺はさくらだけが好きだから」
照れながら本心を伝える翔太にさくらはキュンっと胸が鼓動した。
「ありがとう……翔太君……私も……翔太君を信じてる」
二人の唇がそっと寄り添うように近付いていき、触れそうになった瞬間--
「翔太様。有馬翔太様」
突然声をかけられて二人は慌てて唇を引っ込める。
「やっぱり翔太様ですね!」
思春期特有の甘ったるい声で歓声を上げたのは日傘をさした少女だった。
真っ白で無数のレースが付いたワンピースを着た少女が期待いっぱいの表情で翔太を見詰めていた。
「……もしかして、許嫁?」
もはや諦めモードの翔太は力なく少女に問い掛けた。
「っっ!! はいっ! その通りですっ! もしかして翔太様も私をお待ちになってくださっていたのですか!?」
「いいや。全然。悪いけど許嫁は間に合ってるんでよそに行ってください」
少女の歓喜を翔太はにべもなく跳ね返す。