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永遠
第2章 一度だけの過ち
「君…」

村瀬の雨でぬれたコットンシャツからはかすかなライムの香りがした。
タバコも吸わない。お酒もたしなむ程度。そんな村瀬の身体からはきっと爽やかな香りがするはず。

そんな碧の夢想は当たっていた。

普段は地味で目立たない碧の突然の暴走。それをたしなめられるかと身構えていた次の瞬間、村瀬は予想もしない行動に出た。

「…う」

息が止まるほどの力で碧は抱きすくめられていた。

「碧をずっと…可愛いと思っていた。なぜ君が生徒なのか、それも僕の…と何度も運命を恨みたくなったよ。」

「先生…?」

村瀬のキスは、その静かな物腰からは想像できないほど激しいものだった。

碧の唇をこじあけ、まるで村瀬の身体に取り込もうとするかのように執拗に吸い、唇をなめ、舌を追い続ける。

同級生の幼いキスしかしらない碧はそれだけで気が遠くなり、足が震え始めた。



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